《翡翠》の正しい読み方
「翡翠」の正しい読み方
「翡翠」は「ひすい」と読む。「翡翠」の意味解説
「翡翠」は宝石の一種で、透明感のある深緑色の輝きを持つことで知られている。ミャンマーや日本、南アメリカなどが主な産地で、時代によっては同じ重さの金よりも高い価値を持つ宝石として扱われていた。日本では「玉」と書いて「ぎょく」とも呼ばれ、宝石と言えば翡翠のことを意味していた。翡翠は化学組成の違いから硬玉と軟玉があり、鉱物学的には別種である。しかし、外見ではほとんど区別がつかないため、どちらも翡翠として扱われている。翡翠は粘り強さを意味する靱性が非常に強く、宝石の中ではもっとも割れにくいとされている。頑丈な性質を利用し、石器時代には翡翠で斧や槍などの武器が作られていた。翡翠は深みのある緑色の輝きから神秘的な力を持つと信じられていた。中国や日本ではネックレスなどの装飾品に加工され、権力者が富と力を示すために使っていたとされている。三種の神器の一つである翡翠の勾玉は日本における翡翠の価値の高さを示している。
なぜ「翡翠」と読むのか・理由
「翡翠」を「ひすい」と読むのは中国での扱いに由来している。「翡」は鳥類の一種であるカワセミのオス、「翠」はメスを意味する文字であり、「翠」は緑色でもある。カワセミは鮮やかな色の羽を持つ鳥として知られ、中国では富や繁栄の象徴として扱われていた。18世紀にミャンマーで採掘された翡翠が中国に渡った際、鮮やかかつ深みのある緑色の美しさから「翡翠の如き輝き」と称賛され、そこから「翡翠」の名称が定着したのである。翡翠は古くは「玉」と書いて「ぎょく」と称していたが、これは角がなく丸みを帯びた形状に由来している。珍しい宝物を意味する「玉」をそのまま翡翠に当てはめた説もある。「翡翠」の類語・用例・例文
「翡翠」の類語には「玉」「硬玉」「軟玉」などがある。それぞれ「ぎょく」「こうぎょく」「なんぎょく」と読み、「玉」は翡翠の古語、「硬玉」「軟玉」は翡翠の種類である。例文は「翡翠のピアス」「遺跡から発掘された玉」「歴史的価値が高い硬玉」「海外土産で貰った軟玉のネックレス」などがある。「翡翠」の英語用例・例文
「翡翠」を英語で書くと「jade」になる。広い意味での「jade」は緑色の石の総称だが、これは翡翠を宝石の一種として扱わなかった時代の名残である。翡翠は他の宝石のような鮮やかな輝きを持っていないため、欧州では宝石とは見なされなかった。現在でも緑色の石を「jade」と称することは珍しくないが、翡翠と区別するために「jade stone」と記すこともある。例文として「翡翠の指輪」を英語に直した「jade ring」がある。- 《翡翠》の正しい読み方のページへのリンク