《建立》の正しい読み方
「建立」の正しい読み方
「こんりゅう」または「けんりつ」と読む。建は「た(てる)」、「けん」、「こん」と読める。立は「た(つ)」、「りつ」、「りゅう」と読むことができる。「こんりゅう」、「けんりつ」のどちらも正しいとされるが、一般的には「こんりゅう」と読むことが多い。「建立」の意味解説
「こんりゅう」の場合の意味は、1寺院仏閣を建てること。2宗派を新しく開くこと。3開いた宗派のために寄進を募ること。寄進すること。4建物だけでなく心や精神を打ち立てること。事業などを打ち立てることにも用いられる。「けんりつ」の場合の意味は、1建物を築くこと。打ち立てること。大きくは4つの意味に分けることができる。基本的には1がよく使われるが、2や3のように宗派を開きそのための寄付をすることや寄付を募ることの意味にまで広がる。また4のように形では表せないところの意味までも含む言葉として用いることがある。ただし、読み方によって意味が異なってくるため注意が必要である。「こんりゅう」は特に歴史上の文献や文学を中心に使われることが多く、寺院仏閣や堂や塔などに関する場合に使用される。また精神についても使う場合もこちらになる。「けんりつ」は現代において建物などを建築する場合においてのみ使われる。「けんりつ」の場合は単に建物を建てるという意味のみで使用され、「こんりゅう」はこれに加え寺院仏閣、宗派などに関するものや形のないものにおいてまで使われることに違いがある。なぜ「建立」と読むのか・理由
「こんりゅう」の読みは仏教から始まったと言われている。中国から仏教伝来した頃に作られたと考えられ、「建」を「こん」、「立」を「りゅう」と読む呉語より由来している。「こん」は呉音、「りゅう」は正音である。ただし、歴史上の仏語用語に限定されているわけではなく、現代において寺院仏閣を建てた場合も「こんりゅう」という言い方をする。「けんりつ」は後々になり呼び方が変化し、加わったものと考えられている。つまりその変遷は不明であるが、「こんりゅう」「けんりつ」ともに現代も用いて使うことができるが、「けんりつ」は現代の建築物についてのみ使用することが正しいとされる。「建立」の類語・用例・例文
類語としては、造営、設営、建てる、建築、造立、造設、工作、築造、組み立てる、構築、構成、普請などが挙げられる。用例:「法隆寺の塔を築いた大工はかこいを取り払う日まで建立の可能性を確信できなかったそうです。」(太宰治「虚構の春」より)例文:「金閣寺は室町時代に建立(こんりゅう)された。」「県立美術館が建立(けんりつ)された。」「建立」の英語用例・例文
英語では、「construction」「erection」「building」「set up」「raise」などと表せる。用例:scrap and build(老朽化した設備を新しいものに置き換える)例文:They build a temple.(彼らはお寺を建立します。) the erection of a monument.(記念碑を建立する。)- 《建立》の正しい読み方のページへのリンク