《吃逆》の正しい読み方
「吃逆」の正しい読み方
「吃逆」の正しい読み方は、「きつぎゃく」と「しゃっくり」の2通りである。「きつぎゃく」は、漢字をそれぞれ音読みした形だ。「しゃっくり」は当て字であり、「吃」と「逆」の漢字の読みは関係しない。「吃逆」という形になって初めて、「しゃっくり」と読むことができる熟字訓である。「きつぎゃく」と「しゃっくり」は、どちらの読みでも同じ意味であるが、慣用的に使用されるのは「しゃっくり」の方である。「きつぎゃく」は、主に医療用語として用いられる。「吃逆」の意味解説
「吃逆」は、「しゃっくり」の読みで知られる生理現象のことである。人の身体には、みぞおちの辺りに、呼吸を行うための筋肉である横隔膜がある。その横隔膜が何らかの原因によって痙攣を起こすと、本来の呼吸とは異なる形で、瞬間的に息を吸ってしまう。その際には、喉にある声門が開き、言葉にならない声が発せられる。その一連の現象が吃逆であり、基本的には無意識で起こる。原因としては、暴飲暴食によって胃が大きくなり、横隔膜を圧迫すること、大声で笑って、通常とは異なる呼吸をすることなどが考えられる。また、特定の薬の副作用として、吃逆が起こることもある。なぜ「吃逆」と読むのか・理由
「吃逆」の読みである「きつぎゃく」は、漢字を音読みで統一した形である。熟語、特に医療用語は、音読みを使用した読み方をすることが多い。「しゃっくり」に関しては、当て字である。吃逆が発生すると、腹がくり抜かれるような感覚を覚えるということで、古来日本では吃逆のことを、くり抜くという意味の「噦り(さくり)」と表現していた。その読みが現代では「しゃっくり」と変化し、吃逆の読みとして当てられた形である。「吃逆」の類語・用例・例文
「吃逆」は、横隔膜が痙攣している症状や、それによって声が出てしまう現象などを指す言葉だ。実際に使用すると、「この薬を服用すると、吃逆が出ることがあるそうだ」「私の吃逆を止めるために、友人が楽しそうに色々な方法を試している」「私は、吃逆を起こしにくい体質のようだ」といった形になる。「吃逆」の類語としては、「胃痙攣(いけいれん)」が挙げられる。吃逆と同じように、みぞおちの辺りで発生する痙攣現象である。場合によっては、吃逆と胃痙攣が同時に発生したり、胃痙攣が吃逆を引き起こしたりすることがある。また、長期的に続く場合、みぞおち周辺に、何らかの病変が発生している可能性を示す点も共通している。
「吃逆」の英語用例・例文
「吃逆」を英語で表現する場合、「hiccup」あるいは「hiccough」を使用する。いずれも吃逆を意味する単語であり、どちらを使用しても特に意味は変わらない。例文にすると「I made an appointment at the hospital because I couldn't stop hiccups(吃逆が止まらないので、病院の予約を取った)」「Old people know many ways to stop hiccough(年寄りは吃逆を止める方法をいくつも知っている)」といった形になる。《吃逆》の正しい読み方
「吃逆」の正しい読み方
「吃逆」の読み方は「しゃっくり」または「きつぎゃく」である。「吃逆」の本来の読み方は「きつぎゃく」であり、「しゃっくり」は本来「噦り」の読み方である。つまり、「吃逆」と書いて「しゃっくり」と読むのは、熟字訓の一種である。
「吃逆」の意味解説
「吃逆」は、人体に発生するしゃっくり現象のことである。横隔膜の痙攣により声門が閉じ、特徴的な音を発する。なぜ「きつぎゃく」「しゃっくり」と読むのか・理由
2つ以上の漢字を組み合わせた熟語は、基本的に全て音読みで統一する。そのため、「吃逆」は「吃」と「逆」をそれぞれ音読みして、「きつぎゃく」となる。そして、「吃逆(きつぎゃく)」の認知度は低く、一般的には「しゃっくり」と呼ばれる。そのため、吃逆がしゃっくりであることを説明する手間を省くために、便宜上「吃逆(しゃっくり)」と読まれる。あくまでも当て字であるが、現代では特に問題のない読み方とされている。元々しゃっくりは、「噦り(さくり)」と呼ばれていた。それが「さっくり」を経て「しゃっくり」になった形である。その流れの中で「噦」という漢字は一般的ではないということで使用されなくなり、ひらがな表記となった。そのひらがな表記が「吃逆」に当てられた形である。
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