《叶》の正しい読み方
「叶」の正しい読み方
音読みでは「キョウ」、訓読みでは「かな(う)」と読む。「叶」の意味解説
もともとの意味は「ちょうどよく合う、和合する」。ある条件に適合し、「合致する、調和する」ことを表している。「叶」は「口」と「十」を組み合わせた会意文字だ。会意文字とは、複数の漢字を合わせることで、本来の意味とは別の意味を持つ漢字。人の口の象形文字である「口」は、「言葉、話す」などを表す。「十」は「針」の象形文字であり、「完全、多い、十分」といった意味を持つ。2つの文字を合わせて、「(多くの人の言葉や話が)一致する、調和する」を表現している。また、「叶」は「望み通りになる、思い通りにいく、願いが成就する」といった意味も持つ。「叶」の本来の意味とは異なり、日本で生まれた独自の解釈である。「(望みと)一致する」ことが由来だとされている。なぜ「叶」と読むのか・理由
「叶」は「協」の異体字。「協(キョウ)」は「十」と「キョウ(3つの力を合わせた文字)」を組み合わせた会意文字だ。「キョウ(3つの力)」は、「力を合わせる」という意味を持つ。また、「協」は「十」と音を表す「キョウ(3つの力)」を合わせた形成文字にも分類される。よって、異体字である「叶」も「キョウ」と読む。「叶」の訓読み「かな(う)」の語源は、「兼ね合う」だとされている。「兼ね合う」は、「2つ以上のものがうまくつり合いを保つ」ことを表す。「叶」の類語・用例・例文
「ちょうどよく合う、合致する」という意味を持った類語として、「適合」や「妥当」、「適する」などが挙げられる。「調和する」ことを表す場合に用いる「叶」の類語は、「つり合い」や「相応」、「見合う」。また、「望みどおりになる」ことを表現する類語には、「願いが成就する」や「宿願を果たす」、「願いが現実のものとなる」などがある。「適う」や「敵う」も「叶う」と同様「かな(う)」と読むが、意味に応じて使い分けられている。「適う」の意味は「条件や基準にぴったり当てはまる、ふさわしい」。「敵う」は「対等の力がある、匹敵する」という意味を持つ。「敵わない」という否定の形で用いられている。「叶」は、「願いが叶う」のように「望み通りになる、思い通りにいく、願いが成就する」という意味で使われることが多い。具体的には、「長年の夢がついに叶った。」や「どんな願いも叶うという不思議なチョコレートを買った。」などが挙げられる。「叶」の英語用例・例文
「叶う」は英語で「come true」または「realize」と言う。「叶える」は「glant」。「願いが叶う、夢が叶う」という意味で、「wish(願い)」や「dream(夢)」と共に用いられることが多い。「realize」は丁寧な言い方であり、「叶う」以外に「気づく、理解する、認識する」といった意味も持っている。具体例として、「Her dream came true.(彼女の夢が叶った。)」や「I hope her dream to be realized.(彼女の夢が叶うように願う。)」、「If you wish on a shooting star, it will come true.(流れ星を見て願ったら、願いが叶う。)」などが挙げられる。- 《叶》の正しい読み方のページへのリンク