《公魚》の正しい読み方
「公魚」の正しい読み方
「公魚」の正しい読み方は「わかさぎ」である。公魚を「こうぎょ」とは読まないし、「公」と「魚」をそれぞれ「わか」「さぎ」(?)とも読まない。このように熟字に対してユニークな訓読みを充てる読み方を「熟字訓」という。
「公魚」の意味解説
「公魚(わかさぎ)」は、体長約15センチほどのキュウリウオ科の魚のことである。体が細長く、背びれの後ろ側に脂びれがあるという特徴がある。淡水魚であり、内湾や汽水域、河川、湖などに生息している。冬の時期に行われる湖での氷上穴釣り(わかさぎ釣り)は有名である。ワカサギは成長してしまうと骨が硬くなるが、小さいものは骨も細くて柔らく、骨ごといける。フライ、天ぷら、から揚げ、刺身、佃煮、甘露煮など、多彩な調理方法で食べられている。
なぜ「わかさぎ」と読むのか・理由
「公魚」を「わかさぎ」と読むのは、徳川家第11代将軍であった徳川家斉に対して、ワカサギが献上されていたことに由来している、とされる。江戸時代、麻生藩が徳川家に焼きワカサギを献上すると、家斉はとても気に入り、それ以降、ワカサギの献上が続いた。ワカサギは将軍家御用達の魚、すなわち御公儀の魚となったため、「公魚」という漢字が用いられるようになった、と伝えられている。「公魚」の類語・用例・例文
「公魚」の類語というわけではないが、異表記として「若鷺」という表記もある。「若鷺」は、ワカサギの白っぽく小さい見た目をサギ(鷺)になぞらえた呼称であるといえる。「公魚」の英語用例・例文
「公魚」は英語では「pond smelt」または「Japanese pond smelt」と訳される。学名は Hypomesus nipponensis である。学名から察せられる通り、ワカサギは日本で見出された種であって西欧では馴染みが薄い。とはいえ近年では米国などにも持ち込まれている。また日本国内でも本来はワカサギが生息していない湖沼などに(釣り目的で)ワカサギが持ち込まれている事例がある。- 《公魚》の正しい読み方のページへのリンク