《丹生》の正しい読み方
「丹生」の正しい読み方
「丹生」の正しい読み方は「にゅう」と読む。「にう」「にぶ」「たんじょう」と読む場合もある。「丹生」の意味解説
「丹生」とは日本の地名である。群として福井県丹生郡(越前町)、大字・町丁として山形県尾花沢市丹生・福井県福井市大丹生町・福井県福井市小丹生町・福井県小浜市丹生郷・福井県三方郡美浜町丹生・三重県多気郡多気町丹生・奈良県吉野郡下市町丹生・奈良県奈良市丹生町・和歌山県有田郡有田川町丹生・和歌山県日高郡印南町丹生・大分県大分市丹生など日本全国各地に「丹生」の地名が残されている。古くから「丹生」と呼ばれている地域では辰砂の採掘が盛んであった。辰砂は水銀の精製に使われるほか、顔料・漢方薬の原料・朱墨の原料として重宝されていた。特に三重県多気郡多気町丹生にある丹生鉱山で採掘・精製された水銀は、奈良東大寺の大仏建造の際に多数献上されていたとされる。このように辰砂は交易品として人気があったため、各土地の「丹生」は町として栄え、現在まで地名が残っている。「丹生」の地で辰砂の採掘や加工をしていた者は、「丹生氏」「丹生族」と呼ばれていた。その多くが中国の渡来人だと考えられている。現在でも名字が「丹生」の人は数多く存在し、出身地を辿ると各土地の「丹生」に関係している。名字が「丹生」の有名人として、アイドルグループ日向坂46のメンバーである丹生明里(にぶあかり)が挙げられる。
なぜ「丹生」と読むのか・理由
「丹生」という単語は「丹」と「生」の2つの漢字から構成されている。「丹」とは「辰砂」のことであり、硫化鉱物の一種で水銀の鉱石鉱物や顔料として用いられていた。かつては「辰砂」のことを「に」と呼んでいたが、漢字の伝来とともに中国語で同じ意味を持つ「丹」を当てた。そして「丹」の「生産地」であった一帯を、「丹生(にう)」という地名で呼ぶようになったのが由来である。《丹生》の正しい読み方
「丹生」の正しい読み方
「丹生」は地名および人名(姓)であり、主な読み方は「にう」である。「にう」の他にも「にゅう」「たんう」など多種多様な読み方をする場合がある。「丹生」の意味解説
丹生は、古来「丹(に)」と呼ばれた鉱物の採掘・生産・精製などに関わる土地や人々を指す言葉である。「丹」は水銀を含む鉱石鉱物であり、「辰砂」「真朱」「朱砂」などと呼ばれることもある。神社仏閣の塗料兼防腐剤、あるいは仏像の鍍金などに用いられ、重宝された。
「丹生(にゅう、にう)」の地名は、山形県尾花沢市 、福井県三方郡美浜町、三重県多気郡多気町、奈良県吉野郡下市町、和歌山県日高郡印南町、和歌山県有田郡有田川町、大分県大分市などに所在する。また、日本人の苗字にもみられる。
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