《之》の正しい読み方
「之」の正しい読み方
「之」の正しい読み方は、音読みは「シ」、訓読みは「こ(の)」「これ」「ゆ(く)」「の」となる。人名としては「ゆき」「の」「いたる」「これ」「ゆき」「くに」「つな」「やす」「よし」「より」などがある。「之」の意味解説
基本的には人名漢字となるので学校で習うことはないが、中学や高校などで漢文を習う時に学ぶことが多い。この漢字が使用され始めたのは古く、3000年ほど前の「甲骨文」という書物で使われていた記録がある。この時すでに当て字で助字として「之」が使用されていた。「之」の意味は大きく分けて3つある。1「ゆく」「出る」「至る」などの動きや経過を表す場合、2「これ」「この」などの指示語や強意を表す場合の助字、3「の」主語や修飾語の関係を表す場合の助字に分けられる。なぜ「之」と読むのか・理由
「之」の漢字は元々は人の足の形を表したものを起源とし、「止」(シ)という漢字に、真っすぐであるという意味の「一」を足して出来た漢字であり、真っすぐに進む、歩き出すという意味があるとされている。ここから「ゆく」「いたる」という読みにまで発展していったものと考えられる。また「この」や「の」は音を使った助字として用いられるようになり使用されるようになるに至る。そして人名に「之」が使われる理由は、元々の漢字の意味の「止まらずに真っすぐに進む」という意味を名前の漢字に込めたい、という思いから多く起用されるようになったと考えられる。「之」の類語・用例・例文
「之」の類語としては、惟、是、此れがある。用例としては、「一以貫之」(いつ(ち)いかんし)(一つの思いを貫き通す)「至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり」(こちらが誠の心を尽くしても、感激しなかったという人にはいまだ出会ったためしがない/孟子)などが挙げられる。例文としては、「彼が之く(ゆく)所に山あり」、また人名漢字として龍之介(りゅうのすけ)、慎之介(しんのすけ)、尚之(なおゆき)、貴之(たかゆき)、達之(たつし)義之(よしひさ)などが使われる。特に男の子の名前として付けられることが多いが、「穂乃花(ほのか)」「雪之(ゆきの)」などの女の子の名前で使われることもある。「之」の英語用例・例文
「之(ゆく)(いたる)」を英語で表すとreach、come、arrive、getなどがある。また「之(これ)」を英語で表すと、his、「之(の)」を表すと、ofとなる。用例「Is this the real life?」(これは現実?/Queen Bohemian Rapsodyより)例文「I reach the stage of spiritual awakening .」(私は悟りの境地に至る)this dog is cute.(この犬はかわいい。)- 《之》の正しい読み方のページへのリンク