こぼす

デジタル大辞泉

こぼ・す【^▽毀す】

読み方：こぼす

［動サ四］「こぼ（毀）つ」に同じ。

「あななひを—・し」〈竹取〉

こぼ・す【^▽零す／^▽翻す／^×溢す】

読み方：こぼす

［動サ五（四）］

１ 容器を、うっかりひっくり返したり傾けたりして、中に入っている物を外に出してしまう。また、液体、粉末、粒状のものを容器などからあふれさせたり、物の間から漏らしたりして外へとり落とす。「水を—・す」「御飯を—・す」「あせって返球を—・してしまう」

２ 涙などを不覚にも落とす。「思わず涙を—・す」「よだれを—・す」

３ うれしさなどの感情を表に出す。「笑みを—・す」

４ 不満や泣き言などを胸に収めておけないでつい人に言ってしまう。ぶつぶつ言って訴える。「愚痴を—・す」「仕事がつまらないと—・す」

５ すきまから外へはみ出るようにする。見えるようにする。

「色々の衣(きぬ)ども—・し出でたる人の」〈枕・七六〉

[可能] こぼせる

鳥取弁辞書

こぼす

《品詞》動詞
《標準語》解体する。取り壊す
《用例》「もう家え、こぼいちゃっただかいや」（もう家を解体してしまったのかい）。
《用例》「あぶにゃあけえ、この倉庫は、こぼさい」（危険だから、この倉庫は取り壊そう）。
《補遺》「家こぼし」（家の解体）。「こぼし」（解体業者、解体すること）。

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

こぼす

出典:『Wiktionary』 (2021/11/26 13:14 UTC 版)

語源

古典日本語「こぼす」

発音

• (東京) こぼ​す [kòbóꜜsù] (中高型 – [2])
• IPA^(?): [ko̞bo̞sɨᵝ]
• (京阪) こぼす (平板型)

動詞

こぼす【零す、溢す】

1. 容器を不注意に傾けるなどして中の物を外に出す。
2. 感情などを表に出す。
3. 涙などを落とす。
4. 不満や愚痴を言う。

活用

関連語

• こぼれる

発音

三拍動詞二類^(?)

• 連体形

  (平安時代)こぼす

  (南北朝時代)こ​ぼす

  (室町時代)こ​ぼす

  (江戸時代)こ​ぼす

動詞

こぼす【零す、溢す】

1. 液体などを溢（あふ）れさせる。
2. はみ出（だ）させる。

活用

こぼ-す 動詞活用表（日本語の活用）

サ行四段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	已然形	命令形
こぼ	さ	し	す	す	せ	せ

関連語

• こぼる

諸言語への影響

• 現代日本語: こぼす

Weblio日本語例文用例辞書

「 こぼす」の例文・使い方・用例・文例

• 彼女が絶えずぐちをこぼすので彼は怒ってしまった
• 彼が自分の待遇に不平をこぼすのも無理はない
• 彼女は何時もご飯をこぼす。
• 僕はもう君がぐちをこぼすのを聞き飽きている。
• 彼女の悲しみは無言でこぼす涙になって表れた。
• 彼は酒を飲むと、息子の愚痴をこぼすのがお決まりだ。
• 世間には暇がなくて読書できないとこぼす人が多い。
• 外国人は日本人と知り合いになるのは難しいとぐちをこぼす。ある程度これは本当かもしれない。
• ときどきタンカーがこぼす石油も水質汚染を増大させる。
• しばしばタンカーがこぼす石油も水質汚染を増大させる。
• 弱々しくぐちをこぼす.
• 涙をこぼす.
• 年を取ってあそこが痛いここが痛いとこぼす.
• (容器をひっくり返して)ミルクをこぼす.
• コーヒーをこぼすとカーペットに跡が残るよ.
• 日本は排他的な社会だとこぼす外国人が多い.
• 溜め涙をこぼす
• 愚痴をこぼす
• 涙を流す、涙をこぼす
• 涙をこぼす