非合法組織・勢力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 23:54 UTC 版)
「マーベル・シネマティック・ユニバースの設定・用語一覧」の記事における「非合法組織・勢力」の解説
ヒドラ(HYDRA) 元ナチスの極秘科学部門だった秘密結社、大戦中から全世界の中でも特に優れた科学技術や最先端の兵器などを保有し、これらを用いて世界征服のためのさまざまな活動を行う。 大戦中は、創設者であるヨハン・シュミット/レッドスカルに統率され、活動していたが、SSRとの戦いで壊滅に追い込まれた。だが戦後に僅かな残党らによって水面下で再興され、戦後の歴史の裏で再び世界制服を成し遂げようと暗躍し続ける。 テン・リングス(Ten Rings) シュー・ウェンウーを筆頭に、世界各地に支部を構え、誘拐、強奪、民間人攻撃などのテロ活動を展開する犯罪組織。ウェンウーが神秘の腕輪の力で1000年もの年月を生き存えたことから、数世紀をかけてあらゆる国家や政府を転覆してきた。 ゼロッツ 詳細は「#ゼロッツ」を参照 バルチャーの一味 トゥームスや彼の部下たちが属していた一味。かつては廃品回収会社として、ニューヨーク決戦で出たチタウリの残骸を撤去していたが、ダメージ・コントロール局の介入により失業。そこで、回収していたにもかかわらず政府に未提出だった残骸を材料にしたハイテク武器の製造・密売へと転業し、数年間経営を安定させてきた。 だが2016年に、ピーター/スパイダーマンにその存在を知られ、彼の度重なる妨害で業務は失敗を繰り返して経営維持が困難となり、一攫千金を狙った「最後の仕事」であるアベンジャーズ・タワーから輸送される荷物の奪取の際にトゥームスとシュルツは逮捕された。これによって、当社の活動は事実上停止したが、トゥームスの部下の一人だったフィニアス・メイソン/ティンカラーは消息不明である。 クロウの一味 ユリシーズ・クロウと彼の部下たちが属していた一味。貨物船“チャーチル”を拠点とし、南アフリカのブラックマーケットでヴィブラニウムや武器の密売を事業としている。 2015年には、ウルトロンを追ってチャーチルに現れたアベンジャーズと交戦するも歯が立たずに終わった。2016年にはウンジャダカ/エリック・キルモンガーと組んでグレートブリテン博物館からヴィブラニウムの斧を奪った後に、取引したエヴェレットたちCIAに一時捕縛されたクロウを救出するが、反旗を翻したウンジャダカによってクロウらは射殺される。以降の動向は不明。 バーチの一味 バーチや彼の部下たちが属していた一味。バーチが経営するサンフランシスコの高級レストラン“ウィ”を隠蓑に、ブラックマーケットで武器や最先端テクノロジーの売買を行なっている。 2018年に、自身らと取引したピム父娘が持つ量子トンネルを金儲けのために売り捌くべく、スコット&ピム父娘や、エイヴァ・スター/ゴーストを相手にトンネルを搭載したモバイル研究所を巡る三つ巴の争奪戦をサンフランシスコ各地で繰り広げたが、構成員の多くはホープやエイヴァに蹴散らされ、バーチもルイスたちによって捕縛されて、地元警察に逮捕される結果となる。 ミステリオの一味 ベックをはじめとするトニーに反感を抱えるスターク社の元従業員たちが属する一味。ベックをヒーローとして世界に君臨させるために、自身らのテクノロジーを用いて、暴れ回る架空のモンスター“エレメンタルズ”と、それに立ち向かう謎のヒーロー(ベック/ミステリオ)の戦いを捏造する。 2024年に、メキシコやピーターたちミッドタウン高校の生徒たちの研修旅行先でもあるヨーロッパ各地で、エレメンタルズとヒーローの戦いを大衆に見せ付けて浸透させ、ピーターからE.D.I.T.H.を奪うと、最終段階にロンドンにおいてこれまで以上に巨大なエレメンタルとミステリオの戦いを披露し、ミステリオの素性を知ったMJたちの始末にもあたった。この一件でMJたちの始末は失敗し、ベックはピーターに敗れて絶命するも、ピーターやフューリー(擬態)たちにその存在を認知されなかったベックの同胞らは、デイリー・ビューグルへ偽造映像を投稿する。その後の動向は不明。 LAF パワー・ブローカーによって脱獄したジョルジュ・バトロックが属する一味で、ホアキン・トレス曰く、「ザ・ブリップ後の混乱に乗じ、利益を得て喜んでいる」犯罪勢力。 2024年にチュニジア領空を飛行していたアメリカ空軍の輸送機をハイジャックし、ヴァッサンを人質にとる。そこに現れたサムに対しバトロックらは、ウイングスーツやNH90sを投入して激しい肉弾戦や空中戦を展開したが、リビア領空目前でヴァッサンを奪還されて敗北した。 この戦いで、メンバーの半数を失ったとバトロックがシャロンに訴えているが、その名称の由来や一味の具体的な規模などの描写は無く、バトロックの死後の動向も不明。 フラッグ・スマッシャーズ(Flag Smashers) カーリ・モーゲンソウ率いるテロリスト集団。地球を押し込むような赤い右手形をシンボルとする。デシメーションから復活した人々を難民として支援しながらもザ・ブリップの5年間を過ごした人々については対処しなくなった社会情勢に憤った者たちで構成される。その活動内容と目的は、GRCなどの施設から物資強奪を行って、冷遇されている人々のためのキャンプの設営及び薬や食料を配付すること、そして世の中をザ・ブリップの頃の国境なき世界に「正常回復」させることである。 主要メンバーは「世界はひとつ、人間も」を標語とし、超人血清を打たれたため超人的パワーを発揮でき、活動時にはシンボルがペイントされた暗青色の仮面を被る。大衆からは非難されて直接誹謗中傷が送られるほか、ICPOからも指名手配される一方で、その活動に賛同する人々も少なからず現れ、このような者たちとSNSにメッセージを投稿することで連帯し、支持や援助を受け、場合によっては信号を発してテロ活動に直接参加させることまである。 カーリが超人血清を全て奪ってマドリプールを離れた直後の2024年に結成されると、ヨーロッパ各地を中心に半年間活動し、世界で危険な存在と認知されると共に世界中に支持者たちも得ていったが、サムとバッキーや、ウォーカーが加わったGRCと応戦を余儀無くされることになる。そこからカーリが多くの犠牲者を出すほど過激な手段に出るようになるも、それと引き換えにメンバーたちが生命を落とし、支持者らも取り締まりを受け、難民キャンプも閉鎖されるという潰し合いを招いていった。 そしてGRCの区画法令の採決阻止というこれまでにない規模のテロ実行のために、ニューヨークへ渡米し、バトロックや多数の支持者らを加勢させ、会議場を占拠すると同時に潜り込ませると、GRCの議員たちをヘリや装甲車に閉じ込めて連行するが、サムとバッキー、ウォーカーの活躍で議員たちを救出され、シャロンやジモらによってカーリらは絶命したため、事実上壊滅する。 レッドルーム(Red Room) かつてソ連に極秘スパイ養成機関として存在し、現代においてはドレイコフの利益を図るための私設軍として活動する秘密組織。スパイ養成機関の頃は冷戦時代を中心に活動し、この組織を認知する者からはソ連解体後に消滅したと思われていたが、ドレイコフ主導のもとに存続。原油価格・株価の混乱、戦争開始と終結、指導者・有力者・統治者のすげ替えなどを実行し、ウィンター・ソルジャー計画関連のデータ奪取やドレイコフ暗殺未遂など、S.H.I.E.L.D.との因縁があったものの、活動に一切の支障をきたすこともその存在をアベンジャーズに察知されることもなく、裏社会から暗躍してきた。本部 レッドルームの拠点である空中基地。この基地施設自体の空中移動機能と、メリーナ以外のウィドウズが出入り直前に眠らされていたことから、その在処を知られず、組織の存在を秘匿し続けることにも繋がっていた。 施設内には、ドレイコフやウィドウズ、機動部隊に科学スタッフまでが常駐し、下記の設備が揃っている。作戦ルーム ドレイコフのオフィス。室内には4台のシャンデリアが吊るされ、大型のホログラムディスプレイや、ドレイコフのデスクに備わるデータベース搭載のコンソールとタッチパネルなどが置かれている。コンソールはドレイコフが左手小指にはめている指輪で認証・起動させ、ウィドウズと本部施設の全機能を遠隔操作する機能が搭載されている。 タスクマスターの部屋 タスクマスターが待機・訓練に励む広めの部屋。壁面は大型スクリーンとなっている。 訓練室 ウィドウズが訓練に励む赤いジム。バトンや手榴弾などのウィドウ専用の武器も置かれている。 ラボ 医療設備などが配された部屋。洗脳が解けて一時ここに囚われたエレーナは、手術台に固定されて開頭処置を受けかける。 保冷庫 処置室の下部にある設備。ナターシャたちが潜入した際に“レッドダスト”が一時ここに保管されたが、メリーナの指示を受けたエレーナに奪還される。 レベル・ゼロ 長椅子と空調設備・仕切り用の強化ガラスのみが配されるウィドウたちの簡易個室や、本部施設を空中静止させる4ヶ所のエンジンブロックなどで構成され、各ブロックにはエンジンが7基ずつ配されており、着陸プロトコルを起動できる制御用コンピューターも組み込まれている。 ベイ 最低5ヶ所ある、航空機の発着設備。ナターシャたちが乗り込んだ際には、彼女たちを乗せた飛行艇が第5ベイに着陸する。 ウィドウズ(Widows) レッドルームに所属する、10代から20代の女性だけの暗殺者ウィドウたちのチーム。彼女たちは、孤児や難民の中から選ばれた少女たちをドレイコフらレッドルームが拉致・誘拐する、もしくは秘密裏に金で買い取り、幼少時からさまざまな武器の取扱い及び格闘技のトレーニング、各国の言語とバレエの習得やアニメの中に隠された文字の読み取りなどの高度且つ過酷な訓練に加え、身体の一部に発信器の埋め込みと、避妊処置まで受けたスパイである。そしてドレイコフに忠義を尽くすため、“フェロモン・ロック”も施されていると同時に、メリーナやナターシャの世代は徹底した精神的洗脳教育のみで従わされ、エレーナたち現世代はウィンター・ソルジャー計画関連のデータから確立した科学的洗脳によって物理的・化学的に操られている。一方で、同じ境遇の女性たちのグループであってか、ウィドウ同士の協調性や仲間意識は本物であることが伺える場面も見せる。 レッドルームの主力として世界中に潜入し、ドレイコフの指示・コントロールで諜報・略奪・暗殺などにあたり、如何なる残虐な手段も辞さずに任務に当たる。 機動部隊 男性の兵士たちで構成される戦闘部隊。赤外線付きのフルフェイスヘルメットやプロテクター各種、CZ スコーピオンEVO3 A1で武装し、本部内の警備と現場での実戦を兼務するが、単身のエレーナやメリーナに容易くあしらわれていることから、兵士一人ひとりの実戦能力はウィドウズに及ばない様子である。 2016年にこの組織の存在の暴露とドレイコフ抹殺を目的とするナターシャとメリーナの策で彼女たちに本部へ乗り込まれ、応戦するも、本部の着陸を目論んだメリーナが本部施設のエンジンを1基破壊したことで施設が連鎖的に爆破し、墜落しながら分解していってしまった。これに加え、エレーナによって施設内のウィドウズの洗脳を解かれると共に、追い込まれて脱出しようとしたドレイコフは機動部隊共々エレーナの手にかかり、タスクマスター(アントニア)もナターシャによって洗脳を解かれたことで、この組織は事実上壊滅した。 アイアン・ギャング(Iron Gang) かつてウェンウーらテン・リングスと敵対関係にあった犯罪勢力。テン・リングスとの闘争によって衰退化したものの、生き延びた親玉と構成員数名が復讐として、ウェンウーの下に向かい、彼と遭遇しなかったものの、ウェンウーの妻子に出会し、報復としてイン・リーと交戦。多くの犠牲と引き換えに、リーの命を奪った。 これを知り、怒りと悲しみと仇討ちの念に支配されたウェンウーによって、麻雀店にいたほとんどの構成員は容赦なく虐殺され、最後に生き残った親玉も、テン・リングスによる数年間の捜索で見つかり、暗殺者に仕立て上げられて父の指示を受けたシャン・チーに止めを刺され、全滅する。
※この「非合法組織・勢力」の解説は、「マーベル・シネマティック・ユニバースの設定・用語一覧」の解説の一部です。
「非合法組織・勢力」を含む「マーベル・シネマティック・ユニバースの設定・用語一覧」の記事については、「マーベル・シネマティック・ユニバースの設定・用語一覧」の概要を参照ください。
- 非合法組織・勢力のページへのリンク