飯田線
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使用車両
現在の使用車両
全て電車で運転されている。
- 373系 - 静岡車両区所属(F編成)
- 313系 - 大垣車両区所属(R100編成・J170編成。R編成・J編成とも神領車両区より転属されてきたものである。2両編成や213系の代走列車としてY30編成やZ編成を使用する場合がある。なお、さわやかウォーキングや多客時の臨時列車でY0編成、J0編成、J150編成、J160編成、S編成を使用する場合もある)。2012年には静岡区の313系2350番台(W2編成)が213系の代走で豊橋駅 - 辰野駅、辰野駅 - 茅野駅間で運用したことがある。
- 213系 - 大垣車両区所属(H編成)
- 211系 - JR東日本長野総合車両センター所属(N編成)
- 飯田駅以北でのみ運用。過去には1990年 - 1999年にJR東海所属の211系が飯田線内で運用があったほか、2009年11月1日の「佐久間レールパークフィナーレ号」でもJR東海所属の211系が使用されていた。
飯田線において2両編成の車両で車掌が乗務する列車は、停車後に運転士がドアの開閉操作を行うため、駅に到着してもすぐにドアは開かない。これは車掌が無人駅(夜間が無人となる有人駅を含む)で乗車券を回収または降りた客が提示した定期券類を目視確認するためである。3両以上の編成の列車は車掌がドアの開閉操作を行う。
JR東海では2012年度までに313系120両の投入を進めており、その玉突き転配で神領車両区から大垣車両区に転属した213系5000番台や313系3000番台が2011年11月から2012年3月にかけて飯田線に導入された。213系5000番台は2扉車で、飯田線南部で普通列車に2扉車が定期運用されるのは、1989年に運用終了した165系以来22年ぶりのことである。これにより、119系の運用は2012年3月に終了した。
豊橋駅 - 新城駅間では6両編成の運転も可能。それより辰野方の駅の多くはプラットホーム有効長が5両または4両分しかない。
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211系
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213系
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313系
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373系
過去の使用車両
かつて、飯田線はいわゆる旧形国電や旧形電気機関車が残存することで知られていた。山岳勾配線区のため、旧形国電の電動車はMT30モーター搭載車が多かったようにいわれるが、ほとんど各駅停車ばかりで最高速度75 km/h(当時)程度では出力の差はさほど影響せず、実際は多数在籍していたMT15モーター搭載車と共通に運用されていた。「流電」クモハ52形や「合いの子[注釈 2]」クモハ53形が有名であるが、両数的には51系(クモハ51またはクモハ54+クハ68)が主力であり、同系のクハユニ56形やクモハユニ64形も含めて1983年の完全新性能化まで残っていた。
国鉄編入前から既に電化されていたため、臨時列車や団体列車、気動車で運転していた一部の中央本線の急行と併結運転していた急行・準急列車以外で気動車やディーゼル機関車が走ったことは少ない。また、蒸気機関車も戦時中の試運転のみである。
旧形国電における塗色の変遷は、一般車は1968年頃までぶどう色2号、快速用車は1952年からクリーム色とマルーンの「初代快速色」(17 m車に採用)、1957年から黄かん色と青2号の「静鉄快速色」(20 m車のみに採用)、1964年から「湘南色」(1961年の準急「伊那」新設に伴い戦前形を使用した快速は廃止されたが、旧快速用の2扉車を中心とした4両貫通編成に充当される車のみ湘南色とされた。)、1968年以降は全車クリーム1号と青15号の「スカ色」の順だった(1978年転入の80系300番台のみ例外で「湘南色」のまま運用された)。
- 電車
- 30系
- 31系
- 32系
- 40系
- 42系
- 50系
- 51系
- 52系(流電)
- 62系(初代)
- 70系
- 80系 -1971年から1978年まで、サハ87001がスカ色で流電の中間車として在籍。クモニ83形100番台(転入直後はクモユニ81形)は1968年から1983年の在籍期間を通してスカ色。1978年から1983年まで湘南色の300番台を運用。また1972年までは準急、急行として乗り入れる。
- 115系 - 2014年まで運用。
- 119系 - 大垣車両区所属(E,R,M編成)1983年から2012年まで運用。
- 145系・147系
- 153系 - 165系サハ代用。
- 165系・169系 - 1998年まで運用。
- 311系 - 臨時列車のみ。
- 381系 - 臨時列車のみ。
- 117系 - 大垣車両区所属(S編成)。臨時列車のみ。
- 313系8000番台 - 静岡車両区所属(S編成)。臨時列車のみ。2018年9月30日・10月6日の臨時快速「未来クリエイター☆信長号」で「名古屋おもてなし武将隊」ラッピング車両を使用[63]。
- 気動車
- 客車
- 電気機関車
- ディーゼル機関車
国有化以前は以下の項目を参照。
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52系
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80系
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クモハ53008+クハ47009+クモニ83形100番台+クモニ13形
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119系
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ED18形
注釈
出典
- ^ 日本国有鉄道電気局『鉄道電報略号』1959年9月17日、21頁。
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- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 03号、15頁
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 03号、16頁
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- ^ “小沢あきこ全曲集 飯田線 | 小沢あきこ”. ORICON NEWS. 2022年11月14日閲覧。
飯田線と同じ種類の言葉
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