大阪寿司
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 06:05 UTC 版)
大阪寿司は、江戸前の握り寿司に対して、木型を用いた箱寿司(押し寿司)を指す言葉。種には酢締めの鯖、昆布締めの鯛、焼き穴子、茹でたエビ、玉子焼き(あるいは錦糸卵)などが用いられる。ばら寿司(五目寿司)、太巻き寿司などを含める場合もある。冷えてもうまいように昆布だしを加えて飯を炊き、寿司酢には塩と砂糖を混ぜる。 バッテラ 語源はポルトガル語の bateira(バテイラ=小舟・ボート)から。1893年(明治26年)頃に大阪順慶町の寿司店がコノシロの片身を開き舟形にしたものを使った寿司を考案し、コノシロを開くと尾の方は細いので飯も片側を尖らせたその姿がボートに似ていたことからバッテラと呼ばれるようになった。その後コノシロの価格が急騰したため、価格が安定しているサバを使うようになり、現在のバッテラが完成された。現在のバッテラは酢飯に酢締めにした鯖を乗せ、さらに白板昆布(バッテラ昆布)を重ねた押し寿司。酢による処理で保存性を高めつつ生臭みを押さえ、昆布が旨みと食感を加える。鯖の半身を使うため完成品は細長い形となり、切り分けて食べる。また、押し寿司の舟形の木枠用具がボートの形に似ていたのでこのように呼ばれるようになったとの説もある。 巻き寿司 関西ではかつて細巻が不在であったため、単に巻き寿司といえば一般的に「太巻」を指す。甘みをもたらす具として高野豆腐や椎茸の煮しめを用い、干瓢やおぼろはあまり使われない。そのため他の地方のものと比べ、ほんのりとした甘みと食べ応えがある。瀬戸内の特産である焼穴子が使用されることが多いのも特徴である。
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