such that

実用日本語表現辞典

such that

別表記：サッチザット

「such that」とは、数学や論理学の文脈で多く使われる「ある条件がなりたつように」または「その条件を満たすように」を意味する語句を示す英語表現である。

「such that」とは「such that」の意味

「such that」とは、「ある条件が成り立つように」または「その条件を満たすように」という意味を示す英語表現である。おもに数学的・論理学的な文脈で使われるが、一般的な文脈で用いられることもある。たとえば、「「A such that B」」の場合、AがBの条件下で成り立つことを示す。このように、「such that」は前後の節をつなぐ役割を果たしている。ただし、「such that」は関係代名詞ではないので、注意する必要がある。

関係代名詞とは、前の節の名詞や名詞句を後の節に関連付ける役割を果たす英語表現である。ただし、関係代名詞の場合、後ろの節は前の節の持つ情報をより詳しく説明したり、限定したりする働きを持つ。つまり、関係代名詞の役割は、文をより具体的で詳細にし、情報を明確に伝えることにある。一方、「such that」は、単に前後の文節をつなげる接続詞として用いられる場合が多い。これが、「such that」と関係代名詞の大きな違いである。

「such that」の発音・読み方

「such that」の発音記号は「sʌʧ ðæt」であり、カタカナでは「サッチザット」と表記されることが多い。そして、それぞれの単語ごとの発音と読み方を説明すると次のようになる。「such」の発音記号は「sʌʧ」である。「s」は、舌先を上歯茎に触れるようにして摩擦音を出し、「サ」と発音する。「u」は口を開けて中舌の母音音を出し、「ア」を短くしたような音を出す。そして、「ch」は舌先を上歯茎に触れるようにして、「チ」と発音する。

「that」の発音記号は「ðæt」である。「ð」は、舌先を上歯茎にやや触れるようにして、摩擦音を出す。「æ」は、口を広げて前舌の母音音を出し、「ア」のように発音する。そして、「t」は舌先を上歯茎に触れるようにして、「ト」のように発音する。このようにして、両方の単語をつなげた発音が「サッチザット」である。

「such that」の語源・由来

「such that」の語源や由来は、「such」と「that」それぞれで考えるとわかりやすい。「such」は、5世紀から11世紀にかけてイングランドで話されていた、現代英語の起源とされる古英語の 「swilc」 または 「swelc」 に由来するとされている。意味は、「そんな、そのような」である。また、「that」は、古英語の「þæt」 に由来する「それ」や「その」といった意味を持つ単語であり、指示代名詞や接続詞の機能を持っている。

この2つの単語が組み合わされることで、条件や結果を示す接続詞的な機能を持つ現代英語のフレーズへと進化し、数学や論理学をはじめとする様々な分野で使われている。

「such that」と「so that」の違い

「such that」と「so that」は、どちらも接続詞的な働きを持っているが、それぞれ異なるニュアンスや用途がある。以下に、それぞれの違いを紹介する。

「such that」は、ある条件が成り立つように、またはその条件を満たすようにという意味を持ち、おもに論理的な文脈や数学的な文脈で使われるが、一般的な文でも用いられる。「A such that B」のように使用され、AがBという条件下で成り立つことを示す場合が多い。一方、「so that」は、目的や結果を表すために使われる接続詞である。「A so that B」という形で使われ、Aの行為や状況がBという目的や結果を達成することを示す場合が多い。また、「so that」は、おもに一般的な文脈で用いられる。

「such that」を含む英熟語・英語表現

「S is such that」とは

「S is such that」は、S（主語）が特定の条件や特性を持っていることを示すために使われる。「S is such that」の後には、その条件や特性を説明する節が続くのが普通である。

「A such that B」とは

「A such that B」という表現は、AがBという条件を満たす、またはBという条件下で成り立つことを示すために使われる。つまり、この表現では、AとBは2つの異なる事柄を指しており、AがBという条件や特性を持つことを表している。

「such that」の使い方・例文

「such that」は、論理的な文脈や数学的な文脈で使用されることが多い。以下に、おもな使い方と例文を紹介する。

1.条件を満たすものを指定する際に使われる
・Find a point P such that the distance from P to the origin is 5 units.
（原点からの距離が5単位であるような点Pを見つけて）
この例では、「such that」は、点Pが原点から5単位離れているという条件を満たすことを示している。

2.ある状況で成り立つ結果を示す際に使われる
The room was packed with people such that there was no place to sit.
（部屋は人でいっぱいで、座る場所がないほどだった）
この例では、「such that」は、部屋が人でいっぱいであるために座る場所がないことを示している。

3.数学的な文脈で、ある変数が特定の条件を満たすことを示す際に使われる
Let y be a positive integer such that y is divisible by 3.
（yは3で割り切れるような正の整数とする）
この例では、「such that」は、yが3で割り切れるという条件を満たす正の整数であることを示している。

以上のように、「such that」の表現を使用することで、特定の条件や特性を持つものを明確に指定し、文の意味を理解しやすくすることが可能である。

（2023年4月7日更新）