セマンティック‐ウェブ【semantic web】
セマンティックWeb
【英】SemanticWeb
セマンティックWebとは、Webサイトが持つ意味をコンピュータに理解させ、コンピュータ同士で処理を行わせるための技術のことである。情報の意味(Semantics)をコンピュータ自身に理解させることで、人を仲立ちさせることなく情報のやりとりを行わせることができる。WWW関連技術の創始者であるティム・バーナーズ・リーによって提唱された。
現況では、コンピュータはWebサイトへのアクセス手段、あるいは表示媒体として機能している。表示された情報は、人間が直に読んで操作を行うことによって処理される。今はまだ、「コンピュータ自身がWebサイトの情報を解釈して自ら処理を行う」といった構造はもっていない。セマンティックWebでは、コンピュータの力によってデータの意味やデータ間の関連を定義することが可能となる。情報を自動的に収集したり、有益な情報を選定したりを、コンピュータによって行わせることができるようになる。
セマンティックWebにおいては、コンピュータにWebサイトの情報を理解させるために、XMLをベースとしたメタデータが用いられる。このメタデータを記述するためのフレームワークが「RDF」(Resource Description Framework)と呼ばれる。RDFによってタグ付けされたメタデータがコンピュータの解釈を可能にし、情報の自動的に整理・処理することを可能にする。
セマンティックWebは、認証技術などの問題で、現在はWebのような開け放たれたネットワークで利用することは困難な状況にある。セマンティックWebがインターネットにおいて完全に実現すれば、Web上に散在する情報を統合して一個のデータベースとして活用できたり、コンピュータ関連技術に弱い人にも効率的な情報処理ができるようになったりと、画期的なネットワーク社会が実現するだろうと期待されている。
セマンティック・ウェブ
(semanticweb から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/20 14:49 UTC 版)
セマンティック・ウェブ(英: Semantic Web)は W3C のティム・バーナーズ=リーによって提唱された、ウェブページの意味を扱うことを可能とする標準やツール群の開発によってワールド・ワイド・ウェブの利便性を向上させるプロジェクト。セマンティック・ウェブの目的はウェブページの閲覧という行為に、データの交換の側面に加えて意味の疎通を付け加えることにある。
現在のワールド・ワイド・ウェブ上のコンテンツは主にHTMLで記述されている。HTMLでは文書構造を伝えることは可能だが、個々の単語の意味をはじめとする詳細な意味を伝えることはできない。これに対し、セマンティック・ウェブはXMLによって記述した文書にRDFやOWLを用いてタグを付け加える。この、データの意味を記述したタグが文書の含む意味を形式化し、コンピュータによる自動的な情報の収集や分析へのアプローチが可能となると期待されている。オントロジーを扱う階層まではW3Cにより標準化されているが、それ以上の階層の開発は難しいため、実現と標準化には長期間掛かると予想されている。また、既存のWebサイトに対するメタデータ付与の作業が必要であるため、Web全域への普及に関しても長期間掛かると予想されている。
セマンティックウェブはXML、XML Schema、RDF、RDF Schema、OWLなどの標準およびツール群から構成されている。「OWL ウェブ・オントロジー言語概要」[1]はセマンティックウェブにおけるこれら標準およびツール群の機能・関連について述べている。
近年では、Google検索のリッチスニペットなどの応用例が存在する[2]。
その後の展開として、セマンティック・ウェブの実装の重心は、オントロジーによる厳密な推論の層を一挙に普及させる方向だけではなく、異なるデータをウェブ上で公開・接続・再利用するための実務的な枠組みへ広がった。レビュー論文では、この分野の主要概念は初期のオントロジー中心段階から、次いでLinked Data、さらに知識グラフへと少なくとも二度重心を移してきたと整理されている[3]。日本語の解説でも、Linked Data はWeb技術でデータを公開・共有するためのベストプラクティスであり、IRI、HTTP、RDF、SPARQL などによってデータを相互参照可能にするものと説明されている[4]。
応用面では、Linked Data は政府、生命科学、博物館、図書館などでのデータ公開・統合手段として普及し、企業では知識グラフやSchema.orgが意味検索やスマートなデータ処理を支える例として挙げられている[5]。また、Google検索は構造化データをページ内容やウェブ上の情報理解に利用しており、形式としては JSON-LD を推奨している[6]。このため、セマンティック・ウェブは単一の完成形としてのみ理解するより、Linked Data、構造化データ、知識グラフなどの形で段階的に実用化された技術群として捉えるほうが、現在の利用実態には近い[3][5]。
Web 3.0との関係
バーナーズ=リーの理論によると、現世代のWeb 2.0までのウェブはまだ「ドキュメントの網」。次は「データの網」の具現が課題であり、それがWeb 3.0である。Web2.0上の全てのSVGの関係性と大量の横断的データが統合されたセマンティックウェブにアクセスできる時に実現が可能になるのではないかとしている(2006年)[7]。
脚注
- ↑ OWL Web Ontology Language Overview
- ↑ “Introduction to Structured Data” (英語). Google Developers. 2017年3月25日閲覧。
- 1 2 Hitzler, Pascal (2021-02). “A Review Of The Semantic Web Field” (英語). Communications of the ACM 64 (2): 76-83. doi:10.1145/3397512.
- ↑ 加藤, 文彦「Linked DataとWebアーキテクチャ―DBpedia Japanese を例に―」『人工知能』第30巻第5号、2015年、561-567頁。
- 1 2 川村, 隆浩、森田, 武史、福田, 直樹「Linked Dataとセマンティック技術の海外動向」『人工知能』第30巻第5号、2015年、580-589頁。
- ↑ “構造化データ マークアップとは”. Google 検索セントラル. 2026年3月17日閲覧。
- ↑ “A 'more revolutionary' Web”. NYTimes. (2006年5月23日)
関連項目
参考文献
- Liyang Yu (December 14, 2014). A Developer's Guide to the Semantic Web,2nd ed.. Springer. ISBN 978-3-662-43796-4
- Aaron Swartz's A Programmable Web: An unfinished Work donated by Morgan & Claypool Publishers after Aaron Swartz's death in January 2013.
- Grigoris Antoniou, Frank van Harmelen (March 31, 2008). A Semantic Web Primer, 2nd Edition. The MIT Press. ISBN 978-0-262-01242-3
- Allemang, Dean; Hendler, James; Gandon, Fabien (August 3, 2020). Semantic Web for the Working Ontologist : Effective Modeling for Linked Data, RDFS, and OWL (Third ed.). [New York, NY, USA]: ACM Books; 3rd edition. ISBN 978-1450376143
- Pascal Hitzler; Markus Krötzsch; Sebastian Rudolph (August 25, 2009). Foundations of Semantic Web Technologies. CRCPress. ISBN 978-1-4200-9050-5
- Thomas B. Passin (March 1, 2004). Explorer's Guide to the Semantic Web. Manning Publications. ISBN 978-1-932394-20-7
- Jeffrey T. Pollock (March 23, 2009). Semantic Web For Dummies. For Dummies. ISBN 978-0-470-39679-7
- Hitzler, Pascal (February 2021). “A Review of the Semantic Web Field”. Communications of the ACM 64 (2): 76–83. doi:10.1145/3397512.
外部リンク
- W3C Semantic Web W3CにあるSemantic Webのホーム。
- メタ情報とセマンティック・ウェブ The Web KANZAKIによるメタデータとSemantic Webに関する文献。
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