iPS細胞
胚性幹細胞(ES細胞)は、高い増殖能とさまざまな細胞へと分化できる多能性を持つことから、再生医学の分野では大きな期待を集めている。しかし、ES細胞はヒトの受精卵から作製するために慎重な運用が求められ、また、患者へ移植すると拒絶反応が起ってしまう。そこで、ヒトの体細胞から直接、ES細胞と同じ能力を持った幹細胞を樹立することが求められていた。
本研究チームでは、これまで4つの因子を組み合わせてマウス体細胞に導入することにより、高い増殖能とさまざまな細胞へと分化できる多能性を持つiPS細胞の樹立に成功し、マウスで同定した同じ因子をヒト成人皮膚に由来する線維芽細胞に導入することにより、ヒトES細胞と形態、増殖能、遺伝子発現、分化能力などにおいて類似したヒトiPS細胞の樹立に成功した。
ヒトiPS細胞は患者自身の皮膚細胞から樹立できることから、脊髄損傷や若年型糖尿病など多くの疾患に対する細胞移植療法につながるものと期待される。また、ヒトiPS細胞から分化させる心筋細胞や肝細胞は、有効で安全な薬物の探索にも大きく貢献すると期待されている。
「iPS Cell」の例文・使い方・用例・文例
- 人工多能性幹細胞(iPS細胞)とは,体のあらゆる種類の組織に育つ可能性のある未熟な細胞だ。
- 山中教授と英国の科学者,ジョン・ガードン氏はiPS細胞の研究により同賞を共同受賞した。
- 山中教授はまた,「仮説と異なる実験結果のおかげでiPS細胞ができた。予想外の結果が出たら,失敗ではなく発見やブレイクスルーの良いチャンスだと思ってほしい。」と話した。
- 今年トップテン入りした言葉の1つは「iPS細胞」だった。
- この語は,京都大学の山中伸(しん)弥(や)教授がiPS細胞に関する研究でノーベル賞を受賞したときに注目を集めた。
- 山中教授はiPS細胞に関する研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した。
- 彼はiPS細胞の研究で,2012年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。
- STAP細胞は,京都大学の山中伸(しん)弥(や)教授が開発した人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの他の万能細胞よりも短期間で簡単に作製することができる。
- iPS細胞由来組織を患者に初めて移植
- 人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作成した組織が初めて人間に移植された。
- その組織は,患者本人の皮膚細胞から作製されたiPS細胞から作られた。
- 高橋さんは「手術がうまくいき,ほっとしています。iPS細胞を使った再生医療が近い将来に広く使われることを願って,私たちは研究を続けていきます。」と述べた。
- iPS細胞を作成する方法は京都大学の山中伸(しん)弥(や)教授によって確立された。
- 今回の手術を行った医師は「この手術は山中教授によるiPS細胞の研究がなければできなかっただろう。」と述べた。
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