foot in the door techniqueとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > ビジネス > 新語時事用語辞典 > foot in the door techniqueの意味・解説 

フットインザドアテクニック

英語:foot in the door technique

交渉相手に対して最初に小さな要求行いその後大きな要求を行う手法一貫性の原理用いた手法1つ

フットインザドアテクニックの例としては、訪問販売において、販売員ドアの間に足を入れてちょっとだけ話をさせてください」という負担の軽い要求行い相手が話に乗ってきたら本命商品セールスを行うケース挙げられる

また、食料品販売において、相手試食促してから商品勧めるという手法もフットインザドアテクニックである。

ちなみに一貫性の原理には、フットインザドアテクニックの他に、ローボールテクニックが挙げられる

一貫性の原理

(foot in the door technique から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/12 03:06 UTC 版)

一貫性の原理(いっかんせいのげんり)は、人間の持つ心理の一つである。この用語はマーケティングでも応用されることがある[1]

概要

人には、自身の行動、発言、態度信念などを一貫したものとしたいという心理があり、この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。この心理の根底には、一貫性を保つことは社会生活において他者から高い評価を受けるという考え、複雑な要因の絡み合った社会生活での将来的な行動決定においてより簡易に行動を決定することができるなどの要因があるといわれる[1]

例えば買い続けている月刊誌が内容が面白くないと感じても、新刊が出るとつい買ってしまったり、好きな歌手のCDだからという理由だけで買ってしまうという行動などである。また一旦観だした映画はたとえ途中で面白くないと感じた場合でも、最後まで見てしまうなどなどが例として挙げられる[1]

「自らが何らかの物事にかかわりを持っている」場合と「他人に注目されている」場合には特に一貫性の原理が働きやすい。前者では人から手伝いを頼まれ引き受けると2度目以降も断りにくくなるといった例、後者では禁煙を実行する際に一人でするよりは家族や友人、同じ目的を持つサークルなどの中で宣言して行う場合のほうが成功しやすいなどがあげられる[1]

マーケティングやビジネスへの応用

「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と呼ばれる手法は「一貫性の原理」を利用しているビジネスの例である。これは、顧客に対して小さな(一般的には顧客にとって損失のない)要求を行い、それが受け入れられてから大きな要求を行うという手法である。試食というプロモーション戦略には「返報性の原理」が働く場合もあるが、客が求めていない状況で積極的に試食や購入を促すケースでは、試食を受け入れた顧客が、自身の行動の一貫性を保ちたいがために購入の要求も受け入れてしまうという、「一貫性の原理」も働いている場合がある[2]。「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」という名前は、訪問販売員が開いたドアの間に足を入れ、話だけでも聞いてほしいという小さな要求を足がかりに販売成功に持っていくという話に由来する。

また、「ローボール・テクニック」(特典除去法)と呼ばれる手法も「一貫性の原理」を利用している例である。これは、悪い条件を隠しておき、顧客が購入を決定した後で条件を出すという手法である。中古車ショップなどで掲げられている金額が車体本体の価格のみで、重量税などの諸経費が含まれていないことが購入を決めた後で判っても、一度購入すると決めた後ではその決定を覆してまでキャンセルしようとはなかなか考えない。購入を決めた後で、手違いにより在庫がないと伝えられ、ワンランク上の商品なら多少金額が上乗せになるが在庫があると伝えられると、仕方がないとして購入してしまう。こういった手法を指す言葉である。不動産業をはじめ多くのビジネスで広く「おとり広告」というこの心理を利用した販売テクニックが利用されてきた。「ローボール・テクニック」という名前は、キャッチボールで、初めは取りやすい高さの低い球筋のボールを投げ、徐々に高い球筋のボールに上げていくと、高い球筋のボールでもキャッチできるようになるという話に由来する[3]

脚注

  1. ^ a b c d 知育ノート - 一貫性の原理とは?具体例は?フットインザドアも一貫性の原理の応用?
  2. ^ 重田修治『なぜか買ってしまうマーケティングの心理学』PHP研究所、2007年3月2日、p.137頁。ISBN 978-4569667911 
  3. ^ 重田修治『なぜか買ってしまうマーケティングの心理学』PHP研究所、2007年3月2日、p.139頁。 ISBN 978-4569667911 

関連項目

  • 返報性の原理 - 小さな要求をぶつけて受け入れられてから大きな要求をぶつける交渉術に関わる本項の原理に対して、大きな要求をぶつけて断られてから小さな要求をぶつける交渉術に関わる原理を指す言葉
  • 認知的不協和

「foot in the door technique」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

foot in the door techniqueのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



foot in the door techniqueのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
新語時事用語辞典新語時事用語辞典
Copyright © 2025 新語時事用語辞典 All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの一貫性の原理 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS