SpecV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:57 UTC 版)
2007年12月販売型SpecV(アルティメイトオパールブラック) 2009年2月に発売、2011年11月発売の2012年モデルで廃止。エンジンが専用チューニングとなり、スイッチを押すことで最大トルクが一時的に上昇する「ハイギヤードブースト」を搭載し、専用のブレンボ製のカーボンセラミックブレーキ (NCCB: Nissan Carbon Ceramic Brake) を採用した。加えて後部座席を廃止して2シーターとし、バネ下の軽量化を行ったことにより、ベースグレードに比べ合計60kgの軽量化がされている。この軽量化により回頭性が上がりサーキット走行でのタイムアップが期待できるが、グリップ荷重が低下したため、0-100m加速やブレーキ制動距離ではノーマルより性能が低下している。新たにセッティングし直されたビルシュタイン製サスペンションなどと、目に見えない部分での入念なチューンナップが施されている。タイヤについては当初高剛性構造とパターンデザインが採用されるブリヂストン製の専用タイヤ「POTENZA RE070R RFT」が装着されたが、2009年12月の一部改良時にショックアブソーバーの特性が変更されたことに合わせ、タイヤもダンロップ製が標準装備となり、POTENZAはオプション設定となった。2010年11月のマイナーチェンジでのエンジン変更は標準車と同様であるが、ハイギヤードブースト使用時には最大トルクが64.5kgf·m (632N·m) /3,600-5,600rpmとなる。 2008年9月にニスモより発売された「NISMOクラブスポーツパッケージ」に採用される軽量レイズ製鍛造アルミホイール、レカロ製カーボンバケットシート、チタンエキゾーストシステムについては、SpecVのために開発されたものであり、それらも装着される。ホイールの色は2016年7月改良型ではメタリックブラックに変更されている。 エクステリアにおける違いは専用のアルミホイールのほか、リアには「GT-R」ロゴの下に「SpecV」エンブレムが装着される。 サーキット走行を熟知したメカニックと専用の設備が必要になるため、日本国内ではハイパフォーマンスセンターの中でも7店舗のみでの販売となる。車両本体価格は1575万円で、レクサス・LS600hLを抜いて量産仕様の日本車としての最高額を更新するも、のちにレクサス・LFAが3,750万円で最高額を更新した。日本国外では2010年4月には欧州で40台限定でデリバリーが開始され、中東においても発売が予定されている。
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