SOCOM16
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/09 19:15 UTC 版)
これもスプリングフィールド・アーモリー社で生産される前記M1Aの派生型の一つであり、フルオート機能はない。M14(M1A)の銃身を元の22インチから16.25インチまで短縮したカービンモデル。 元の銃は上記の通り長く取り回しにくいが、7.62mm弾の威力を至近距離で使用するため、銃身を切りつめ取り回しやすくして限定条件下での使用に特化した、特殊用途向けをイメージしてごく最近になって追加されたモデルである。SOCOMと呼ばれる特殊部隊であたかも使用、運用されていることを連想させる名称であり、メーカーの営業戦略上の命名であることを強く感じさせる。 元来M14やM1Aは、その使用弾薬である.308(7.62mm)NATO弾の性格上も、これまでの実戦経験上も、Scout Squadタイプに見られる18インチまでのショートバレルが、性能的な安定性を維持する限界とされており、7.62x39mm弾を使用するAK-47系とは異なり、.308 NATO弾を使用する場合、18.5インチ(約470mm)以下の短銃身では、発射時の銃口炎の肥大化・発射エネルギーが無駄になることによる初速の低下に伴う威力の低下、関連して射程の低下、弾頭旋転の安定性の低下に伴う命中精度の低下などと、あまり好ましいカスタム化の手法ではないともいわれている。しかし、こと近接戦闘射撃戦に限って言えば、複数の潜在的脅威の存在がある屋内での攪乱のため、逆にこれらの短所が利点となる場合もあり、特にライフルに求められるような長射程や精密な命中精度などは短距離射撃戦ではあまり関係ないため、近接戦時にたとえ目標が防弾具などを着用していたとしても、人体に与えるダメージは.223(5.56mm)NATO弾と較べて遙かに大きく致命的な威力が高い。また、発射エネルギーの伝達不足やマズルブレーキの作用により、通常のM14より反動の制御が容易になっている。そのため、SOCOM部隊などでも限定的に使われている模様である。したがって、名称も長距離射程の銃器を指す「ライフル」ではなく「アサルトガン」という近接銃器で良く使用される俗称で呼ばれている。 スプリングフィールド・アーモリー社の製品自体は、より一層の短縮型の「ブッシュガン」であり、久々に追加されて増えたM1Aの派生型である。 アメリカのカスタムパーツメーカーのVLTOR社が同型のCAS-14を製造している。VLTOR社公式ページ
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