PDAでの利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 01:41 UTC 版)
「Microsoft Windows Embedded CE」の記事における「PDAでの利用」の解説
PDAと呼ばれる製品群にはWindows CEをOSとするものがあり、これらPDA用に必要なデバイスドライバやウェブブラウザなどの機能をマイクロソフトがまとめた製品が「Handheld PC」や「Pocket PC」である。「Handheld PC」や「Pocket PC」はOSを示すものではない。例えば、NECの「モバイルギア」の「MC-R530」という製品の場合は、Windows CE Ver.2.11を搭載した、Windows CE Handheld PC Edition Ver.3.01仕様の製品というようになる。 初期の頃、Windows CEの利用形態の一つとして、携帯用端末での使用が検討され、その結果x86ベースのノートパソコンよりも小型化されたキーボード付きの形状のものと、タッチパネルへのペン(スタイラス)による入力操作を基本とするキーボードを持たない小型のものが登場した。前者を「Handheld PC」(ハンドヘルド・ピーシー=H/PC)、後者を「Pocket PC」(ポケット・ピーシー)と呼ぶ。 どちらの場合も、Windows 95以降でウィンドウを「最大化表示」で使用した状態に似たユーザインタフェースとなっており、Windowsユーザであれば、あまり違和感なく操作することができるよう配慮されている。また、携帯用という点を重視し、小型軽量で電池(バッテリ)による長時間駆動が可能である。キーボード付きのものでもペン操作が出来るものが多い。多くはハードディスクを持たず、メモリカードスロットを実装する。 キーボード型やペン型PDAであっても、マイクロソフトが提供する上記のプラットフォームを使わず、Windows CEカーネル上に独自のユーザモード層を構築した製品もある。カシオのl'agenda(ラジェンダ)、NTTドコモのポケットポストペットやシグマリオンIII、日立のNPD-10JWL/20JWL、au(KDDI・沖縄セルラー電話)のトリコメール、サイバーバンクジャパンのPC-EPhoneIIなどがこれに当たる。その理由として、GUIを独自実装することでロイヤリティを下げられることが挙げられる。また、キーボード型の製品ではH/PCの開発が既に終息していること、ペン型の製品ではARM以外のCPUのサポートを中止したことも挙げられる。これらの機種の一部では、足りないモジュールを独自に補完してPocket PC用などのアプリケーションを動作させる試みが、ユーザーの間で行われている。
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