MEKO D型、MEKO X型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 19:31 UTC 版)
「MEKO型フリゲート」の記事における「MEKO D型、MEKO X型」の解説
第四の系統は、A-200型を改良した最新のD型、およびそれをさらに発展させたX型である。 D型は冷戦後の作戦形態に適合した艦とされており、各種電子兵装の搭載による電力消費の増大に対応して、推進方式にはディーゼル電気・ガスタービン複合推進(CODLAG)が採用される。また艦尾には小型高速艇を揚収するハッチを備えるなど、特殊作戦にも対応している。 外見上の特徴としては、「D型」という名称の由来となった、デルタ型の船体平面形状がある。これは、従来の設計よりも抗堪性・耐航性に優れ、艦尾側の艦内容積とヘリコプター着艦甲板を拡張できるとされている。また被弾時の冗長性を確保するため、上部構造物は前後2つに分けられる。それらには三面のアクティブ・フェーズド・アレイ・レーダー(CEA-FAR)およびイルミネーター(CEA-MOUNT)が設置され、戦闘指揮装置とともに、統合された高度な防空システムを構成する。 排水量は3,500トンで、兵装として8セルおよび16セルのMk41VLS各1基と8発の艦対艦ミサイル、ポリフェム・ミサイルの4連装発射器を2基、8セルの個艦防空ミサイルを2基、近接防御用の機関銃を備える。最大速力は28ノットで、航続距離は16ノットで4000海里。主機が使用不能になった場合でも、艦首の旋回式プロペラによって11ノットの速力を得られる。 X型はこのD型をさらに発展させたもので、ネットワーク中心の戦い(NCW)に完全に対応し、弾道ミサイル防衛を含むあらゆる戦闘に対処できるとされている。D型ではデータ・リンク装置などのドームは残されていたが、X型では全てのアンテナが平面化される。また艦対空ミサイルも全て垂直発射化され、96セルの垂直発射装置を備える。
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