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ハイアール

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ハイアール

(Haier から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/07/08 19:05 UTC 版)

ハイアールグループ
Haier Group
青島市嶗山区にあるハイアールグループ本社
種類 集団所有制企業[1]
本社所在地 中国
山東省青島市嶗山区
設立 1984年(1992年に現在の名前を採用)
業種 電気機器
事業内容 家電製品、商業加熱や冷却システム、民生用電子機器の開発・製造・販売
代表者 張瑞敏(チャン・ルエミン) 会長 兼 CEO
売上高 4016億元(2024年)
従業員数 109,586名
主要子会社 ハイアールスマートホーム
SSE: 600690 )
外部リンク 公式サイト 日本語
公式サイト 中国語
北米公式サイト 英語
欧州公式サイト 英語
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ハイアールグループ
各種表記
繁体字: 海爾集團
簡体字: 海尔集团
拼音: Hǎiěr Jítuán
英文: Haier Group
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ハイアールグループ(簡体字中国語: 海尔集团、英語: Haier Group)は、中華人民共和国山東省青島市を本拠とする電機メーカー、グローバル企業グループ[2]。代表者は中国共産党第十六、十七、十八次中央委員会候補委員である張瑞敏[3]。

概説

主な製品は冷蔵庫や洗濯機などの白物家電、テレビ、エアコン、ラップトップパソコンなどで、世界165ヵ国以上で生産・販売している。グループ全体で2008年度のグローバル連結売上は1220億元(約1兆8300億円[4])。白物家電ブランドマーケットシェアでは2010年時点で世界第1位。冷蔵庫と洗濯機のブランドマーケットシェアも2010年時点で世界第1位[5]。

1984年12月、青島冷蔵庫本工場(青島電冰箱総廠)として創業。西ドイツのリープヘル社との技術提携を経て1991年に琴島海爾集団となる[1](「琴島」は青島の別称、「海爾」はリープヘルの中国語音訳「利勃海爾」の略)。1992年にハイアール(海爾)集団に改称[1]。現在、香港証券取引所と上海証券取引所に上場。

2005年8月、2008年に開催される北京オリンピックのローカルスポンサー(公式スポンサー)となった[2][6]。

2006年にNBAのスポンサーとなった[7]。

2016年1月にゼネラル・エレクトリックの創業時からの基幹事業である家電部門の買収で合意[8][9]、GEブランドの長期ライセンスも取得した[10]。同年6月6日に買収を完了した[11]。

2023年に「全仏オープン」、「ATPワールドツアー」とパートナーシップ契約を締結した[12]。

2024年現在、『フォーチュン』誌が発表した2024年度「フォーチュン・グローバル500™」において、グループの主要会社であるハイアールスマートホームが7年連続でランクインしている[13]。

2025年3月時点で、ユーロモニター・インターナショナルの「Global Major Appliances 2024 Brand ランキング」において、大型家電・ブランド別世界販売台数シェアで 16 年連続、世界 No.1 の認定を受けた。

日本での事業展開

日本においては、2002年にハイアールジャパンセールス株式会社と、三洋電機と合弁で設立した三洋ハイアール株式会社がハイアールブランドの冷蔵庫、洗濯機、エアコンを輸入販売開始。その後、2007年1月に三洋電機が冷蔵庫の製造をハイアールに委託する目的で「ハイアール三洋エレクトリック株式会社」を設立する[14]代わりに「三洋ハイアール株式会社」が3月に解散。

なお、現在のハイアールブランドでの事業展開は、ハイアールジャパンセールス株式会社で行われている。

2011年7月28日、三洋電機はハイアールに白物家電(冷蔵庫・洗濯機、炊飯器など)事業を行う子会社9社(三洋アクア株式会社(現:アクア株式会社)、ハイアール三洋エレクトリック株式会社(後のハイアールアジアインターナショナル株式会社)[15] など)の株式を、約100億円で売却する旨を公式発表した。これにより三洋電機が親会社パナソニックと重複する事業のリストラが推進される。2012年2月、三洋から受け継がれた製品についてはハイアールではなく『AQUA(アクア)[注釈 1]』のブランドで展開していくことを発表した。事業会社は商号変更等の後、2016年よりアクア株式会社に商号を変更し、AQUAブランドの事業を展開している。(AQUAブランドでの展開状況はアクア(企業)を参照。)

ハイアール及び、三洋ハイアールで販売した製品はこれまで、日本国内においては三洋電機サービスが受付窓口となって、家電販売店等では修理受付時、三洋電機製品と同じチャネルで取り扱われていたが、2012年1月1日からは全て自社が受付窓口に変更されることになった[16]。なお、旧三洋および三洋アクア製品の修理等のアフターサービスについては、2012年からパナソニックが行っている。

また、家庭用だけでなく、業務用洗濯機事業も買収し、AQUAブランドで展開。日本国内のコインランドリーでは機器出荷台数においてトップシェアとなっている[17]。

経営モデルと組織文化

ハイアールは、従来の官僚的なピラミッド型組織を廃止し、数万人の従業員一人ひとりが自律的な経営者視点を持つ「起業家集団」への変貌を遂げたことで世界的に知られている。

  • 人単合一 - 2005年より、当時のCEOである張瑞敏によって提唱された独自の経営モデル。中間管理職約1万人を削減し、組織を数千の独立した「マイクロエンタープライズ(小微 / Micro-enterprises)」へと解体した。各ユニットは自ら意思決定、採用、報酬決定の権限を持ち、社員は単なる労働者ではなく、自ら事業を興す「起業家(アントレプレナー)」と定義されている[18]。
  • プラットフォーム型経営 - 企業を「製品を作る場所」ではなく「起業家を作るプラットフォーム」と位置づけている。この「規模の起業家精神(Entrepreneurship at Scale)」を体現したモデルは、ハーバード・ビジネス・レビューやIMDなどの世界的経営研究機関から、デジタル時代の革新的な組織形態として高く評価されている[19][20]。

不祥事・事件

8歳児 感電死亡事故
2010年2月に広東省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした8歳の女児が感電死した。この事件に関し、ハイアール側は「わが社に責任ない」と主張した[21]。
11歳児 感電死亡事故
2010年8月16日に江西省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした11歳の女児が感電死した。この事件に関し、ハイアール側は「わが社に責任ない」とし、コンセントの接続方法に不具合があり漏電が発生したと結論付けた。また、ハイアール広報の張鉄燕が「ユーザー側が家庭の電気事情に注意する必要がある」と主張した一方で漏電事故の危険が少ない製品の開発を進めるとした[21]。
5歳児 感電死亡事故
2011年7月15日に広東省でハイアール製の冷蔵庫を開こうとした5歳の女児が感電死した。亡くなった女児の母親によると、晩御飯の支度を手伝っていた娘が、冷蔵庫のドアを開けた途端に強い電流が娘の体を走り、冷蔵庫に引き寄せられたという[22]。
電気炊飯器の発火・焼損事故およびリコール
2018年11月から2022年4月にかけて販売された5.5合炊きマイコンジャー炊飯器「JJ-M55D」において、内部ヒーター用リレーの接点不良による異常過熱から製品が発火・焼損する重大事故が複数件発生。2022年10月に約5万2000台を対象としたリコールを発表[23]。しかし、未交換のまま使用を続けたユーザー宅で2024年にも火災が発生している[23]。
電気洗濯機の発煙・火災事故
消費者庁の重大製品事故として、2002年〜2006年頃に輸入・販売された自動洗濯機18機種・計約33万台輸入において、使用中に異臭がして発煙・発火する事故が報告されている。該当製品は無償点検や部品交換などのリコール対象となっている[24]。

CM

  • 2012年2月16日、AQUAブランドとして『AQUAデビュー』を公開。イメージキャラクターに小泉今日子を起用した[25] 。
  • 2021年3月1日、日本におけるハイアールブランドのCMとして、オリジナルソングにのせて「愛 あるね」「決まりだね」「らしく、くらしやすく」のメッセージCMを公開。[26]
  • 2024年11月21日、プロスケーターの羽生結弦のAQUAブランド含めたWブランドでのアンバサダー就任を発表、後の12月17日に開催した「ハイアールグループグローバル戦略・ハイアール日本市場ブランディング発表会」にて新たなブランドメッセージ「自分を超えろ。」を訴求した新CMを公開した[27]。

脚注

注釈

  1. ↑ もともとは三洋のドラム式洗濯機の製品ブランド。

出典

  1. 1 2 3 水野一郎「ハイアール(海爾)の経営管理システムについて―中国の巨大家電メーカーの実態を探る―」『セミナー年報』、関西大学経済・政治研究所、91-100頁、2009年。
  2. 1 2 “ハイアールグループ 五輪協賛にかけた思い”. 中国国際放送局 (2008年10月10日). 2011年7月30日閲覧。
  3. ↑ “「ハイアール 中国最大の家電メーカーの成長戦略と国際戦略」”. 青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科教授 髙橋文郎. 2016年9月14日閲覧。
  4. ↑ グローバルマーケットでのコンセプト
  5. ↑ 2010年12月14日付け日本経済新聞ウェブサイト記事
  6. ↑ “オリンピックを機に、世界ブランドへ船出”. ハイアール (2005年9月12日). 2011年7月30日閲覧。
  7. ↑ “ハイアール社 米NBAのスポンサーに”. 中国国際放送局 (2006年4月11日). 2011年7月30日閲覧。
  8. ↑ “中国ハイアール、米GE家電事業を買収へ-約6400億円で (1)  ”. ブルームバーグ (2016年1月15日). 2016年1月16日閲覧。
  9. ↑ “米GEが54億ドルで家電事業売却へ、中国の青島ハイアールと合意 ”. ロイター (2016年1月16日). 2016年1月16日閲覧。
  10. ↑ “GE、家電事業をハイアールに54億ドルで売却合意”. GE (2016年1月18日). 2018年9月23日閲覧。
  11. ↑ “ハイアール、GE家電部門の買収を完了”. CNET Japan (2016年6月7日). 2016年7月8日閲覧。
  12. ↑ “Haierがテニスの「全仏オープン」、「ATPワールドツアー」とパートナーシップ契約を締結 しました。”. 2025年4月3日閲覧。
  13. ↑ “Haier Smart Home、「フォーチュン・グローバル 500™」に7 年連続ランクイン”. 2025年4月3日閲覧。
  14. ↑ “ハイアールグループ”. コトバンク. 2011年7月30日閲覧。
  15. ↑ “洗濯機だけじゃない! 中国ハイアールが「AQUA」63製品投入”. 日経トレンディネット. 2012年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月16日閲覧。
  16. ↑ お客様ご相談窓口変更のご案内
  17. ↑ “AQUAの強み コインランドリー 施設向け機器”. 2025年4月3日閲覧。
  18. ↑ “Shattering the status quo: A conversation with Haier’s Zhang Ruimin”. McKinsey & Company. 2024年5月22日閲覧。
  19. ↑ “The End of Bureaucracy”. Harvard Business Review (2018年11月). 2024年5月22日閲覧。
  20. ↑ “How Haier works: How culture has shaped the world’s leading home appliance maker”. IMD. 2024年5月22日閲覧。
  21. 1 2 “冷蔵庫に触った女児が感電死…ハイアール「わが社に責任ない」”. サーチナ・ファイナンス. 2026年2月19日閲覧。
  22. ↑ “ハイアールの冷蔵庫を開けたら感電 5歳女児が死亡=広東省”. 大紀元. 2016年9月14日閲覧。
  23. 1 2 “ハイアールの炊飯器に発煙・発火のおそれ、使用中止求める 重大製品事故も5件”. ITmedia NEWS. 2026年7月2日閲覧。
  24. ↑ 消費者庁『消費生活用製品の重大製品事故:リコール製品で火災等(電気洗濯機)』(レポート)2025年3月18日。2026年7月2日閲覧。
  25. ↑ 『テレビCM archive 小泉今日子さんのAQUAデビュー』
  26. ↑ “ハイアール テレビ CM『あらためまして』篇、『愛あるね』篇を放送”. 2025年4月3日閲覧。
  27. ↑ “ハイアール CM「自分VS自分」篇(60秒)”. 2025年4月3日閲覧。

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