BBCクイズ番組問題
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ウィキニュースに関連記事があります。イギリス・BBCのテレビ番組が、二重被爆者を「世界一運が悪い男」と紹介 - 在英日本大使館が抗議 英国放送協会(BBC)が2010年12月17日に放映した人気お笑いクイズ番組「QI」H series Episode 13で山口が取り上げられ、"Well, this man is either the unluckiest or the luckiest, depends on which way you look at it".(えーと、この人は見方によって、最も不運とも最も幸運とも言えるんだ)"He lived a long time, so he wasn't that unlucky". (ずいぶん長生きだったから、それほど不運だったとも言えないね)"He was a cheerful fellow"."He doesn't look so cheerful there"."No, wedged between two mushroom clouds". (「明るい人だったんだよ」「写真ではあんまり明るそうじゃないね」「そう、二つのキノコ雲に挟まれてね」)"So he's either the luckiest for he survived or the unluckiest because...""It's you know, is the glass half empty or half full? Either way, it's radioactive. So don't drink it".(「生き延びたから世界一運がいいのか、それとも運が悪いのか…」「要するにコップは半分空というか半分入ってるというか。どっちにしても放射能に汚染されてると。だから飲んじゃダメと」)などと話題にされた。 このことが、「二重被爆者が『世界一運が悪い男』などと笑いのタネにされた」として物議をかもす結果となり、在英国日本国大使館は2011年1月7日、「原爆投下の問題をコメディー番組で取り上げるのは極めて不適切で日本人の国民感情を無視している」と抗議の書簡をBBCと製作会社に送った。1月17日になって製作会社から「配慮に欠けていた」などとする返答があり、21日、BBCの娯楽番組担当広報責任者と番組制作会社は連名で「(日本の皆さまに)不快な思いをさせ、申し訳ない」と謝罪する声明を発表した。日本政府内からは「怒り心頭というか、強い怒りと不快感を持った」(前原誠司外相)など非難の声が上がり、番組の司会者であるスティーヴン・フライが予定していた日本取材も中止された。3月7日には、BBCのマーク・トンプソン会長名で電子メールによる謝罪文が長崎市に送信された。 もっとも、イギリス国内では笑いの趣旨が原爆問題に対するものではなく、原爆投下の翌日には動いていた日本の鉄道事情を引き合いにしたイギリスの鉄道事情への自虐であるとの認識から、日本からの抗議に対して困惑や疑問の声もあった。 この問題がきっかけとなり、先述の記録映画「二重被爆」「二重被爆〜語り部 山口彊の遺言」が2011年夏にロンドンで上映されることとなった。
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