ATLのレトロウイルスとは? わかりやすく解説

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ATLのレトロウイルス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 09:30 UTC 版)

縄文人」の記事における「ATLのレトロウイルス」の解説

縄文人関連する遺伝子として、ATLのレトロウイルス (HTLV-1) がある。このウイルス成人T細胞白血病 (ATL) を引き起こす原因として発見されたもので、HTLV京都大学ウイルス研究所教授日沼頼夫によって研究進められた。 日本人にはこのウイルスキャリア多数存在することは知られていたが、東アジア周辺諸国はまった見出されていないいっぽうアメリカ先住民アフリカニューギニア先住民などでキャリアが多いという特徴をもつ。日本国内の分布に目を転じてみると、九州南部長崎県に多いのが目立つ。そして沖縄アイヌに特に高頻度見られ四国南部紀伊半島南部東北地方太平洋側隠岐五島列島などの僻地離島に多いことが判明した九州四国東北各地方におけるATL好発地域詳細に検討すると、周囲から隔絶され交通不便だった小集落キャリアは高率温存されている。東京大阪など大都市観察される患者90%以上は九州などに分布するATL好発地帯からの移動者占められていた。このウイルスの感染機構生きた感染リンパ球と非感染リンパ球の接触起こり空気通常接触では感染せず、体液血液母乳精液など)が主な感染源になる。自然感染経路としては母児間の垂直感染男女間の水平感染限られることになる。特に夫から妻への感染多く逆はほとんど観察されない。 以上より日沼はこのウイルスのキャリア好発地域は、縄文系の人々高密度で残存していることを示していると結論付けたHTLVはかつて日本列島のみならず東アジア大陸部にも広く分布していたが、激し淘汰繰り返され大陸部では消滅したようである。弥生時代になってウイルスキャリア大陸集団日本列島中央部多数移住してくると、列島中央部ウイルスが薄まっていったが、列島両端僻地には縄文系のキャリア集団色濃く残ったもの考えられる

※この「ATLのレトロウイルス」の解説は、「縄文人」の解説の一部です。
「ATLのレトロウイルス」を含む「縄文人」の記事については、「縄文人」の概要を参照ください。

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