98MULTI
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「PC-9821シリーズ」の記事における「98MULTI」の解説
PC-9821(98MULTI / 1992年11月) Intel 386SX 20 MHz : 初めて"PC-9821"の名を冠したモデル。業務用・法人用を想定したPC-98GSと似た機能を持つが、機能・価格が削減されており、筐体も小さく、ホビー指向としたものに相当する。筐体は小さめだが奥行きがあって正方形に近く、"ピザボックス型"を分厚くしたような省スペースパソコンである。これにデザインを合わせた付属CRTを乗せることで、一体型PCのような姿になる。PEGCによる640×480ドット256色表示、PC-9801-86相当音源(YM2608B)、PC-9801-55相当のSCSIホストアダプタとSCSI CD-ROMドライブを標準装備し、ノート用HDDパックを利用できた。FPUは増設可能。MS-Windows 3.0 MME(マルチメディア拡張版)で使用することを想定した意欲的な機種であったが、等速CD-ROMを始め、CPU速度、本体拡張性の乏しさなどにおいて、本格的にマルチメディア利用をするには基本性能が不十分であり、約半年後にモデルチェンジされた。 PC-9821Ce(98MULTi / 1993年5月) 80486SX 25 MHz : 初代機のデザインを引き継いだ、拡張スロットがCバスのみのCシリーズ初代機、CRT付属。CPU・メモリ・HDD容量が変わった以外のハードウェア構成や筐体形状は初代機と同一だが、ODPが装着可能になり、HDDモデルにはMS-Windows 3.1 が搭載されるようになった。このモデル以降、MULTiの i には小文字が使われている。PC-9821Afの直前に発売されており、この機種までは61SIMM採用で14.6MBの壁超えにも対応していない。形式号のCはPC-9801時代のCV、CSを受け継いだもので、9801から9821へシリーズ号が継承されたのはCシリーズのみ。 PC-9821Ce2/Cs2(98MULTi / 1994年1月) 80486SX 25(Ce2)/33(Cs2)MHz: Cシリーズの二代目にして98MULTiの三代目。Cs2はVRAM 1MBのCirrus Logic製GD5428が搭載されており、付属ディスプレイもこの機種のみマルチスキャンディスプレイである。一方のCe2では後にディスプレイにテレビ機能を付けたモデルも登場した。また両機種とも内蔵SCSIホストアダプタは廃止され、CD-ROMドライブは倍速でIDE接続になり、フォトCD・マルチセッションに対応した。HDDも3.5インチIDEになり、Cバスは3基に増えたが、FPU・ODPソケットは付いていない。
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