マルチメディア拡張 (MVI)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/13 09:59 UTC 版)
「DEC Alpha」の記事における「マルチメディア拡張 (MVI)」の解説
Alpha ISA のマルチメディア拡張またはSIMD拡張を Motion Video Instructions (MVI) と呼ぶ。MVIを搭載した実装としては、時系列順に Alpha 21164PC (PCA56, PCA57)、Alpha 21264 (EV6)、Alpha 21364 (EV7) がある。同時期の他のISAのSIMD拡張としてMIPSのMDMXやサン・マイクロシステムズの Visual Instruction Set などとは異なり、MVIは整数データ型を既存の整数レジスタに格納して処理する単純な少数の命令セットである。 MVIの単純さには2つの理由がある。第一に、DECは 21164 で既にDVDのデコード処理をソフトウェアで実行可能だと判断していたため、そのためにSIMD命令を追加する必要はないと考えていたが、MPEG-2のエンコードにはSIMD命令が必要だと判断した。第二に、実装におけるサイクルタイムの高速性を保持しようとした。多数の命令を追加すると命令デコード論理回路が複雑化・巨大化するので、クロック周波数の低下にもつながる。 MVIには13の命令が含まれる。 ニーモニック命令MAXSB8 Vector Signed Byte Maximum MAXSW4 Vector Signed Word Maximum MAXUB8 Vector Unsigned Byte Maximum MAXUW4 Vector Unsigned Word Maximum MINSB8 Vector Signed Byte Minimum MINSW4 Vector Signed Word Minimum MINUB8 Vector Unsigned Byte Minimum MINUW4 Vector Unsigned Word Minimum PERR Pixel Error PKLB Pack Longwords to Bytes PKWB Pack Words to Bytes UNPKBL Unpack Bytes to Longwords UNPKBW Unpack Bytes to Words
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