81式自走架柱橋 81TB 愛称 アトラス
【81式自走架柱橋】(はちいちしきじそうかちゅうきょう)
陸上自衛隊の施設科(工兵)が装備する架橋車両。
74式特大型トラックの荷台部分に、油圧シリンダーで伸縮する折り畳み式の橋を載せたもの。
河川や不整地に臨時の橋を構築する事を目的として、各方面隊の施設科に配備されている。
1両が長さ10m分の橋桁・橋脚を運搬し、6両がかりで最大長60mまでの橋を構築できる。
設置には1両あたり20~30分間、1つの橋を構築するのに最大で3時間程度を要する。
構築された橋は軍用車両が通行可能だが、一部の車種は重量制限から通過不可。
通行可能重量に不足があったため、現在では後継機種として「07式機動支援橋」が開発・配備されている。
スペックデータ
乗員:2人
全長:9.70m
全高:3.40m
全幅:2.85m
全備重量:22.4t
最高速度:85km/h
橋節長:10m
架設長:60m(1セット6両)
橋梁幅:3.75m
架柱高:最大4m、調節幅2m
製作:日本アルミ
81式自走架柱橋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/21 00:47 UTC 版)
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(2011年3月22日 南三陸町戸倉地区)

(2011年3月22日 南三陸町戸倉地区)
81式自走架柱橋(はちひとしきじそうかちゅうきょう)は、陸上自衛隊の装備。主に施設科に配備される。河川など車両が通行できないような箇所に迅速に橋を設置することができる[1]。運搬車に使用されるのは74式特大型トラック[1]。有事の際だけでなく、災害派遣でも活躍する。
特徴
74式特大型トラックを基に荷台に架橋器材を搭載したものである[1]。架橋器材は橋脚と橋桁がセットになったものであり、油圧動作により、車体後方へ繰り出され、架橋位置にセットされる。架橋位置にセットされた後は、施設科隊員により、橋桁の接続が行われる。6両が1組になっており、最大で60mの橋を構築できる[1]。
架柱高は油圧で簡単に調節が可能であり、74式戦車以下師団の全ての車両、装備が渡ることができる。ただし、90式戦車は幅員はクリアしているものの、重量が50tで橋の耐久性に問題があるので渡れない。
諸元・性能等
- 全長:9,700 mm[1]
- 全幅:2,850 mm[1]
- 全高:3,400 mm[1]
- 全備重量:22,400 kg[1]
- 最高速度:85 km/h[1]
- 登坂能力:約45%[1]
- 乗車定員:2名[1]
- 橋節長:10 m[1]
- 橋梁幅員:3,750 mm[1]
- 架柱高:2 - 4 m[1]
- 橋梁等級:42[1]
製作
後継
81式自走架柱橋は平成19年度から損耗更新時期を迎えることや、90式戦車や99式自走155mmりゅう弾砲などが通過できないこと、迅速にセットできないこと、河床土質に制限があることや川の水速などに制限があることから、平成15年度から後継架橋の研究開発が進んでおり、07式機動支援橋として制式化されている。この新架橋は架柱を使わない方式であり、橋長は60mである。 なお、海外の同程度の性能のものはあるが、陸上自衛隊の橋長などの要求や車両の大きさなどが国内法の範囲に収まるものが無いため国産開発となった。
登場作品
脚注
出典
参考文献
- 『自衛隊装備年鑑1990』朝雲新聞社、1990年6月25日、81頁。ISBN 4-7509-1011-2。
関連項目
- 74式特大型トラック
- 陸上自衛隊の装備品一覧
- 67式戦車橋
- 91式戦車橋
- 07式機動支援橋
- 70式自走浮橋
- 92式浮橋
- パネル橋
- パネル橋MGB
- M3 水陸両用自走架橋車
外部リンク
- 81式自走架柱橋のページへのリンク