食する生物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 15:29 UTC 版)
本種は、ヒトなど哺乳類の多数に対して、有毒となる成分を含んでいるのであるのだが、鹿が他の食草がなくなると、タケニグサ(ケナシチャンパギク含む)を食べるときがある。鹿にとっておいしい他の食草が繁っているときには、この草の人などへの有毒成分で味がまずいらしく、この草には見向きもしないのであるが、鹿に対してのその好物の食草がなくなると、空腹には耐えられないようで、タケニグサやケナシチャンパギクを食しはじめるという。さらには、鹿の好物の食草が生えてこないときには、この草でも丸坊主に食すこともあるという。例えば、他にもチョウやガなど鱗翅目の昆虫、ミツバチ、ハナアブなどの蜜を採る昆虫や鳥類と、哺乳類では鹿などが、この草の成分が毒としては働かない。ユリ科の野菜であるタマネギ、ネギ、ラッキョウやニンニクは人が食べることができるが、ほかの動物には有毒植物となる。カカオも人はチョコレートなどで食するが、鳥類の特にオウム、インコには猛毒として働く。生物の種類で、毒にも薬にもなる場合もある。ヒトなどには有毒植物として存在しているタケニグサであるが、ほかにも、この草本の成分が有毒として働かない鱗翅目の昆虫の中ではヨトウムシの仲間が数種類食草としている。キバラモクメキリガが卵をすべての植物が有毒成分を含むケシ科の中のタケニグサ、ケナシチャンパギクの他にも有毒植物が多いナス科のタバコなどの強い有毒成分をニコチン含む植物にも産みつける。果樹等の農作物にも卵を産み、卵から孵化した幼虫が葉を食する。タケニグサ、ケナシチャンパギクに、これらの幼虫が着くと、この虫は食さない白い茎と、葉は白い葉柄、白い葉脈を残して、葉の表面が呈鮮青灰緑色をしている部分は裏面は白いが、丸坊主に食べつくされる。ほかにも、茎に穴を開けて、茎の中に卵を産み付けるゴボウトガリヨトウの幼虫が茎の中に潜み、タケニグサ、ケナシチャンパギクの茎の内側を食する。このタケニグサ属の植物の特徴である純白の茎に、この虫によって開けられていた産卵のための穴から、幼虫の茶色の糞が出てきているために、それが目立つことで虫に食されている様子が判明する。ほかにナメクジがタケニグサ(やケナシチャンパギクなど)の春に、実生ではなくすでに越年をした株が出してくる、本葉で出て来る芽を食草としている。実生ではナメクジといえども小さすぎるようで、二年目以降の芽を出して来たものを食している。
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