音楽の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 06:16 UTC 版)
詳細は「古代の音楽」を参照 音楽の歴史は有史以前まで遡ることが出来る。おそらく最初の音楽は歌声である。 音楽の起源に対しては、「言語起源説」「労働起源説」「模倣起源説」「呪術起源説」などがある。 音楽学者のクルト・ザックスは、自然民族における音楽現象を研究し、最も原初的な音楽様式として、以下の二つを挙げた。 「言語起源的」な様式(抑揚をつけて言葉を唱えることから始まった) 「感情起源的」な様式(形にとらわれず感情をほとばしらせることから始まった)やがてこの二つは混ざり合い、 「旋律起源的」な様式に発展したと言う。 あるいは手拍子を伴ったかもしれない。原初の楽器は打楽器であったと推測できる。リズムが生まれたが、ハーモニーと呼べるものを生みだすのは困難であっただろう。 確実に最古の管楽器と考えられているものは約36000年前のものであり、ドイツウルム近郊の洞窟から出てきた骨の笛を現生人類が使用したと考えられている。また古い笛としては、およそ3000年前の地層から出土した骨を利用した笛があり、現代のリコーダーのような形をしている。 古代人にとって、猛獣や猛禽類や蜂を始めとする害虫、また天災から身を守ることが毎日の生活の大きな課題であり、古代の音楽は、その課題を解決するために考案されてきたと考えられている。巨大動物の威嚇音を模した法螺貝は猛獣を追い払い、錫杖は地を鳴らして蛇を驚かせ、また原初の鐘とされる武は何個も同時に打ち鳴らすことで猛獣を退散させたと伝えられる。このように生活の安全を守ってくれる音楽は、後に、祈りや祝祭、あるいは狩猟や儀式などに用途を代えていった。
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