離脱日時
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:56 UTC 版)
「イギリスの欧州連合離脱」の記事における「離脱日時」の解説
離脱交渉の両当事者は、第50条により拘束される。欧州理事会と英国の双方が2年間の期間を延長することに同意しない限り、「離脱協定の発効日から、または離脱通知の2年後」にEU条約の適用中止を明確に述べている。 離脱日時は、欧州連合離脱法2018第20条第1項で、2019年3月29日、イギリスのグリニッジ時間で23:00、ブリュッセルの中央ヨーロッパ時間で、2019年3月30日午前0時と定義されている。 しかしイギリス議会で離脱協定が承認される目処が立たず、メイ首相は2019年3月下旬に60日間の延期をEUに要請した。これを受けて3月21日、ドナルド・トゥスク欧州理事会議長は3度目の離脱協定が議会承認されれば5月22日、されなければ4月12日まで離脱期限を延長する旨でのEU側の合意があったと発表した。4月に入りメイ首相はさらなる延期を要請し、4月10日のEU首脳会議で最長10月31日までの離脱期限延期が承認された。メイ首相はなおも離脱協定の承認を得ることができず、2019年7月24日に退陣した。 後継首相となったのボリス・ジョンソン前外相は予定通り10月末の離脱を目指すと表明。しかし9月にはEUとの合意なき離脱を回避する法律が成立し(通称・ベン法)、これによって10月19日までに下院が離脱協定を承認するか、合意なき離脱を承認しない限り、首相はEUに対して離脱期限を2020年1月31日まで延期するよう要請することが義務付けられた。その後、EUとジョンソン政権は新たな離脱協定で合意したものの議会での承認は遅れ、議会承認期限の10月19日、離脱案採決は関連法案が成立した後に行うという動議が可決され、ベン法の定める期限内に下院より承認を得られなかった。これに伴ってジョンソン首相はEUに対して延期を要請する書簡を送ったものの署名はせず、同時に送った離脱延期は誤りだと記した書簡には署名するという抵抗を見せた。10月28日、EU首脳会議は最長2020年1月末までの離脱延期を承認した。 2019年12月12日の総選挙で保守党が大勝し、翌2020年1月23日にイギリスの欧州連合からの離脱を実施する法律(英語版)がエリザベス女王の裁可を受けて成立しイギリス側の離脱手続きは完了。1月29日、欧州議会は離脱協定案を賛成621、反対49票で承認し、2月1日午前0時(ベルギー時間、イギリス時間1月31日23時)のEU離脱が確定した。
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