条約の適用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 13:31 UTC 版)
先述のように、狭義の病院船はジュネーヴ条約が適用される、傷病者や難船者に援助を与え、治療と輸送を唯一の目的として、国が建造又は設備した船舶をいう。条約上、病院船には軍用病院船、救済団体の病院船、中立国救済団体の病院船がある。 軍用病院船は「傷者、病者及び難船者に援助を与え、それらの者を治療し、並びにそれらの者を輸送すること」を唯一の目的としなければならない。 スペインの「エスペランザ・デ・ラ・マール」(約5,000t)や「ファン・デ・ラ・コーサ」(約2,600t)は軍務に就いておらず条約の適用を受ける狭義の病院船ではない(条約の適用を受けないため船体は独自のデザインを用いている)。一方、イギリスやフランスにみられる軍艦に医療機能を付加した艦船は医療専用船でないため条約の対象外である。 近代戦時国際法のもとでは、病院船は一定の標識を行い、医療以外の軍事活動を行わないなどの要件をみたすことで、いかなる軍事的攻撃からも保護される。今日では1949年のジュネーヴ第2条約が病院船に関する明文規定を定めている。
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