雑誌の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/10 09:30 UTC 版)
「アメージング・ストーリーズ」の記事における「雑誌の変遷」の解説
『アメージング』は世界初のSF専門誌だが、その前兆が無かったわけではない。ガーンズバックは科学と発明に注目した『モダン・エレクトリックス』などの雑誌を1909年から出版しており、そこにサイエンス・フィクションを掲載し人気を得ていた。だから、フィクションだけの雑誌を作ろうとするのは自然な流れである。しかし、1929年に『アメージング』などを刊行していたエクスペリメンター出版は破産に追い込まれ、『アメージング』は売却された。ガーンズバックはすぐに新しい出版社を設立し、同じ年にライバル誌『サイエンス・ワンダー・ストーリーズ』を創刊した。 『アメージング』の新たな発行人は、オコンナー・スローンを編集長に任命した。1938年にタイトルがZiff Davis社に売却され、レイモンド・A・パーマーが編集長となった。それから数年間の『アメージング』は、シリアスさを薄めた路線で商業的に成功したが、地底人の物語『シェイバー・ミステリー』シリーズを(SFではなく)事実として掲載したことで批評家やファンから大いに馬鹿にされた。Ziff-Davis社は『アメージング』の姉妹誌として、ファンタジー誌『ファンタスティック・アドベンチャーズ』を1939年に創刊した。この雑誌はパーマー編集長のもとファンタジー指向で発行を続けたが、後に創刊された洗練された外観の『ファンタスティック』と1954年に合併した。それ以降『ファンタスティック』は様々な作品を掲載していたが、1980年に『アメージング』と合併した。この2つの雑誌は同じ編集長が掛け持ちしていた。 この雑誌は1926年から1990年代まで、浮き沈みしながらも、様々な編集者・出版社・体裁の下で続いた。最後の10年間は刊行が不定期になり、2000年、Wizards of the Coast社・Pierce Watters編集人の時代に発行を中止した。 2004年9月にパイゾ・パブリッシング社で復活するが、翌年に休刊。公式サイトによると、2005年2月号は書店に並び、最後の3月号(第609号)はダウンロード販売のみになったようだ。 初期には『アメージング・ストーリーズ・クォータリー』という季刊の姉妹誌があった。「アメージング」というタイトルは、イギリスのSF誌『アメージング・サイエンス・ストーリーズ』(1951年)など、関係のない雑誌にも使われた。 アメリカで1985年から1987年に放送されたテレビドラマ『世にも不思議なアメージング・ストーリー』のタイトルは、監督のスティーヴン・スピルバーグが子供の頃に父親が読んでいた雑誌の名前から付けたものである。
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