陽香【ヨウコウ】(果樹)
登録番号 | 第5665号 | |
登録年月日 | 1997年 7月 28日 | |
農林水産植物の種類 | かんきつ | |
登録品種の名称及びその読み | 陽香 よみ:ヨウコウ | |
品種登録の有効期限 | 18 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 | |
品種登録者の住所 | 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 七條寅之助 奥代直巳 石内傳治 生山巖 高原利雄 松本亮司 村田広野 浅田謙介 山本雅史 池宮秀和 山田彬雄 小泉銘冊 岩波徹 内原茂 吉永勝一 國賀武 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は「清見」に「中野3号」ポンカンを交配して得られた交雑実生から選抜,育成されたものであり,果実の大きさが250g程度,果実の形が扁平,果皮が濃橙色,育成地(長崎県南高来郡口之津町)で1月下旬から2月中旬に成熟するかんきつである。 樹姿は開張,樹の大きさは小,樹勢は弱,枝梢の太さは細,節間長は短である。葉身の形は紡錘形,大きさは極小,葉身長は短,葉身幅は狭,葉形指数は小,翼葉の形は楔形,葉柄の長さは中である。花序の形成は単生,花弁の形は紡錘形,数は5枚,子房の形は扁球,花柱の形は弓形である。果実の形は扁平,果形指数は極大,果頂部の形は陥没,果梗部の形は切平面,果梗部放射条溝の多少は多,果心の充実度は空,果心の大きさは極大,果実の重さは重(250g程度)である。果皮の色は濃橙,油胞の大きさは中,密度は疎,凹凸は凸,果面の粗滑は滑,果皮の厚さ及び果皮歩合は中,剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さ,さじょうの形及び大きさは中,色は濃橙,果汁の多少は多,甘味は高(糖度13度程度),酸味は中,香気の多少は中,香気の種類はポンカンである。種子数は無,胚の色は白,数は多胚である。開花期は中,成熟期はやや早,育成地においては1月下旬から2月中旬である。隔年結果性は中,浮皮果の発生は少,裂果の発生は中である。 「清見」と比較して,葉身の大きさが小さいこと,果実の形が扁平であること,果頂部の形が陥没であること,果心の大きさが大きいこと,胚の数が多胚であること等で,「中野3号」ポンカンと比較して,果実の形が扁平であること,果皮歩合が小さいこと,種子数が少ないこと等で,「不知火」と比較して,果実の形が扁平であること,果皮の色が濃橙であること,果面の粗滑が滑であること等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は,昭和47年に果樹試験場口之津支場(現カンキツ部(口之津),長崎県南高来郡口之津町)において,「清見」に「中野3号」ポンカンを交配し,翌年は種,49年高接ぎ,53年初結実,以後選抜され,59年から「カンキツ口之津10号」の系統名を付けて,系統適応性・特性検定試験を行い,その特性を確認して育成を完了したものである。 |
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