陸上自衛隊の師団の司令部等の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 05:09 UTC 版)
「司令部」の記事における「陸上自衛隊の師団の司令部等の構成」の解説
厳密には付隊(づきたい)は司令部の一部ではない。師団より上級又は下級の部隊の司令部は、師団のそれをより拡充させ又は簡略化させた機構となっている。旅団についてもほぼ同様の構成となっているので本項で併記する。 副師団長(陸将補(二)若しくは1等陸佐(一))・副旅団長(1等陸佐(一)) 師団(旅団)の隊務につき師団長(旅団長)を助け、師団長(旅団長)に事故があるとき、又は欠けたときは、師団長(旅団長)の職務を行う。副師団長・副旅団長はともに駐屯地司令を兼務する(上級の自衛官が部隊長として所在する場合も含む)。 幕僚長(1等陸佐(一)若しくは旅団においては(二)) 師団長(旅団長)を補佐し、司令部の部内の事務を整理する。師団長(旅団長)の命を受け、部長、課長、医務官、監察官及び法務官の職務を統制する。予算の統制、隊務の能率的運営その他師団長(旅団長)から命ぜられた事務を行う。副師団(旅団)長に事故が発生時はその職務において代行する。この役職に就く自衛官は基本的に隷下部隊及び幕僚等の統制上「連隊」・「群」長等の部隊長経験者若しくは部隊長よりも上位の自衛官が上番する。 幕僚幹事 幕僚長の行う事務を補佐し、かつ、幕僚長の命を受け、事務管理の改善、報告統制その他幕僚長から命ぜられた事務を行う。 第1部(人事担当):部長は1等陸佐(三)若しくは2等陸佐 第2部(情報担当):部長は2等陸佐 若しくは1等陸佐(三) 第3部(運用担当):部長は1等陸佐(三) 第4部(補給担当):部長は1等陸佐(三)若しくは旅団においては2等陸佐 火力調整部(特科指揮担当):部長は1等陸佐(三)、2018年3月に廃止された第8師団第8特科連隊・第14旅団第14特科隊及び2019年3月に廃止された第4師団第4特科連隊・2020年3月に廃止された第6師団第6特科連隊、第9師団第9特科連隊から改編。 総務課(総務及び広報を担当):課長は2等陸佐若しくは3等陸佐 広報室(総務課に広報渉外班を置く師団についてはなし。) 会計課:課長は3等陸佐(原則所在駐屯地の会計隊長よりも序列名簿上、上級者が充てられる) 施設課(課長は施設大隊長・施設隊長兼任が通常) 通信課(課長は通信大隊長・通信隊長兼任が通常) 医務官 師団長(旅団長)の命を受け、保健衛生に関する事務を行う。通常、後方支援連隊衛生隊長よりも先任の医官が命じられる。 監察官 師団長(旅団長)の命を受け、部隊の監察に関する事務を行う。 法務官 師団長(旅団長)の命を受け、懲戒に関する法令の適用の指導に関する事務、訴訟に関する事務並びに法令の調査及び研究に関する事務を行う。 副官(1等陸尉若しくは2等陸尉) 師団長(旅団長)又は副師団長(副旅団長)の庶務をつかさどる。 司令部付隊付隊本部(総務・人事)隊長は3等陸佐、副隊長職を設置する場合は1等陸尉若しくは2等陸尉が充てられる。(隊隷下に警務隊が編成されていた時代は警務隊長が付隊副隊長職を兼務していた部隊もあった。) 車両小隊、旅団においては管理班若しくは司令部勤務班に分割 管理小隊(司令部が保有する物品の管理及び有事においては炊事班や管理班の編制を行う)、旅団においては管理班が編制 司令部勤務班(所属は付隊であるが、実質司令部直轄で勤務する)、旅団においては車両小隊機能も有する 情報処理システム班
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