鍵 The Keyとは? わかりやすく解説

鍵 The Key

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 14:10 UTC 版)

アシモフのミステリ世界」の記事における「鍵 The Key」の解説

初出F&SF1966年10月号。ウェンデル・アース博士もの。 ジェニングスストラウスは、月面宇宙船一部のようなものの残骸見つけた母船持ち帰って調べると、きわめて古い人工のものであるが、この付近遭難した宇宙船記録はない。二人異星人のものと結論づけて、さらに証拠となるものを探したいくつも破片のほかに、土に埋もれた装置しきもの見つかった。この装置の前で二人討論し感情たかぶったときに装置表面光った二人お互いの心のなかを見たストラウスという男は、自分たちが真の人間であると信じ人類多様性融通性破壊しようする「ウルトラ党員」だった。その装置人間感情増幅することがわかった。また二人のうちで、装置扱えるのはジェニングスだけだ。これをウルトラ党に渡すわけにはいかない考えたジェニングスは、ストラウス行動抑えるよう念じながら、滑走艇に向かった一瞬だけ抑える力が弱まったとき、ストラウスナイフ使ったジェニングス激痛悲鳴をあげると、ストラウスのたうち回っていた。装置感情増幅して伝えたのだ。怪我負いつつも滑走艇に乗りこんだジェニングス離陸した追跡恐れて無線は使わなかった。艇の中には宇宙服医療品もあったが、出血多量で死ぬのは時間の問題だ。なんとか装置隠したジェニングスは、隠し場所のヒント記したメモ残して死んだジェニングス死体メモ発見された。ストラウスは心を失って精神錯乱状態になっていた。メモには7つ記号と、地球指した矢印ひとつが書かれている記号分析すると、月面クレーターの名前を表しているようにも思える矢印のほうは、地球頭上見える場所を示しているようにも見える。でもこれだけでは、広い月面から装置探し出すことは不可能に近い。ジェニングス大学生のとき、ウェンデル・アース博士講義受けていたことが判明したとき、一人の男が言った。「地球向けた矢印は、アース会えの意味ではないか?」。 アース博士のもとを訪れた連邦検察局一行は、これまでのいきさつ話し残されたメモ見せた博士ジェニングスメモとの関連考えていて、思い出したことがあった。ジェニングス駄洒落好きだった地球へ矢印は、アース博士行け間違いないだろう。他の7つ記号は意味あるものとは思えない目くらましのためでたらめに書いたようだ。メモ隠し所への「鍵」を示しているが、それは個々記号ではない。このメモ用紙全体が鍵(鍵は英語でクルーの意味だ。かつてクローという名の数学者天文学者の、ドイツイエズス会士がいた。クルークロー駄洒落にしたのではないかクローラテン語で「クラヴィウス」になるが、クラビスというラテン語にも鍵という意味があり、これも駄洒落だ。従ってクラヴィウス・クレーターの、地球が最も高く見える場所を探しなさい、と指示したアース博士要求したのは、乗り物嫌いの博士旅行に連れてこうとする姪を説得してもらうことだった。

※この「鍵 The Key」の解説は、「アシモフのミステリ世界」の解説の一部です。
「鍵 The Key」を含む「アシモフのミステリ世界」の記事については、「アシモフのミステリ世界」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「鍵 The Key」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

鍵 The Keyのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鍵 The Keyのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのアシモフのミステリ世界 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS