鉄道事業者における案内呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 04:25 UTC 版)
「JR線」の記事における「鉄道事業者における案内呼称」の解説
私鉄各線の駅や車内放送における乗換案内では頻繁に聞かれる言葉である。たとえば渋谷駅では「東急東横線・東急田園都市線」などと会社名と路線名を両方述べる言い方が多く、「東急線」という一括案内は用いられることが少ないのに対し、JR駅への案内は山手線、埼京線などとは言わず「JR線はお乗り換えです」という表現で一括することが多い。また、JR中央線の各駅停車と快速は共通して中央線などと呼ばれるのに対し、常磐線は常磐快速線と常磐緩行線を分けて言うことが多いようである。 JRだけがこのような一括案内をなされるのは、都心の1つのターミナル駅ではJR路線の数が突出して多く集まっているケースが多いということが理由の1つとして挙げられる。しかし、JRの路線が1つしかない駅でも「JR線」のみで済まされることも多い。目黒駅では、JRも東急も路線が1つだけであるが、東急側は「東急線」ではなく「東急目黒線」と案内されるのに対し、JR側は「JR山手線」ではなく「JR線」と案内される。対して、JR同様都心部に多くの路線や乗換駅を抱える東京地下鉄(東京メトロ)も、1つ1つに対し「○○線」と路線名で案内されることが多く、「東京メトロ線」という一括案内はなされない。 また、新幹線もJRの路線ではあるが、「JR線」という表現は専ら在来線の意味で用いられる。たとえば東京メトロ東西線大手町駅、東京メトロ丸ノ内線東京駅などの構内の乗換案内では「新幹線・JR線」などと表記していて、「新幹線」と「JR線」は切り離し、区別している。しかし、東京メトロから新幹線の乗り換えは車内放送や車内案内表示装置などでは案内されない。 かつて大阪市営地下鉄(現・大阪市高速電気軌道(Osaka Metro))での乗り継ぎアナウンスは、梅田駅(大阪駅)では「国鉄線(JR線)〜」、天王寺駅では「環状線、関西線、阪和線〜」、新大阪駅では「国鉄新幹線」とアナウンスされていた。これは明治期の官設鉄道時代からの国鉄線であった東海道本線を国鉄 (JR) とあらわし、私鉄から買収されて国鉄線になった路線が多い他の線を線名で表す例の多い証拠である。現在はどの駅でも「JR線」になっている。
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