鉄道事業者の商号の漢字表記
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 23:34 UTC 版)
「鉄道事業者」の記事における「鉄道事業者の商号の漢字表記」の解説
この節には、JIS X 0213:2004 で規定されている文字が含まれています(詳細)。 鉄道事業者の中には、大井川鐵道、真岡鐵道、和歌山電鐵など、あえて旧字体(もしくは異体字)の「鐵」を用いて表記する例が見られる。これは「鉄」の漢字が「金を失う」と書くため、縁起が悪いからだといわれる。古くは古字である「銕」を用いた事業者もあった(名古屋電氣銕道など。通常は「鐵」で通じたが、公的な書類などでは正式表記の「銕道」に統一されていた)。 また現在の四国旅客鉄道(JR四国)を除くJR各社では、ロゴ(デザイン文字)においては「鉄」の字の旁(つくり)を「失」から「矢」にした「鉃」の字を用いて、「鉃道」と表記している。これは、「金が矢のように集まる」になるからだという話と、当時の日本国有鉄道の赤字経営から「金を失うことを避けないとつぶれる」という意向があったという話があるといわれている。かつては近畿日本鉄道(近鉄)や、当時近鉄直営だった近鉄百貨店等グループ企業でも同様の字を使用していた。 しかし「鉃道」の文字を見た小学生がテスト等で誤記することが心配され、教育的に好ましくないという意見もある。近鉄グループが1967年に使用を停止したのも、それによる沿線住民からの指摘が理由である。なお、本来「鉃」の字は鏃(やじり)の意で、全く違う意味の字であり、国語辞典・漢和辞典には明治・大正期に発行されたものや、その復刻版・改訂版以外では掲載されていない例が多い(これらの文字については、ウィクショナリーの「鉄」および「鉃」の項目も参照)。 社紋に見られる「鉄」の異表記 旁が「矢」表記の各務原鉄道 古字を用いた奈良鉄道
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