郡の発祥とは? わかりやすく解説

郡の発祥

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 14:18 UTC 版)

「郡」の記事における「郡の発祥」の解説

後世中国呼ばれるうになる地域原型形作った古代黄河流域中原地域や、この地域から強い文化的影響受けた周辺地域は、都市国家世界であった。人々版築呼ばれる、土をつき固める技法作られ城壁防御され都市的な集落で生活を営み、やがて強力な大都市周囲弱小都市従えるネットワーク状の国家形成していった。こうした国家を「邦」(ただし、漢代以降、漢初代皇帝劉邦避諱により、「国」と呼ぶようになる)と呼び、これらの諸邦を呪術的軍事的に威圧して盟主的に振舞ったのが、商や周といった邦であり、またその君主の王たちであったその後強力な邦は弱小な邦を屈服させて支配域を拡大していったが、当初中核になる都市国家内部の族的結合や、その中の指導的立場にあって戦車駆って弓矢と戈で戦い軍事力主力となった士、大夫といった族長層(都市貴族層)が邦の軍事力維持のために重要であったため、その内部の共同体構造温存された。しかし、鉄器大量生産されて農具用いられるようになり、農耕地爆発的に拡大するようになった戦国時代になると、諸邦の構造支配下都市ネットワークから領域的な性格色濃くなる変化見せ軍事的に農民徴用した歩兵の大集団戦力主体となるに至った。 こうなるともはや支配下の諸都市伝統的共同体構造維持は重要ではなくなり、地方中核都市自治権取り上げられ中央から派遣され役人支配される単なる行政区画となる。これを県と呼ぶ。さらに、いくつかの県をとりまとめて軍事警察的に把握し続けるための軍管区設定され、これを郡と呼んだ。この体制郡県制呼ばれ天下統一した始皇帝の秦の下、秦に征服された全領域施行される至った

※この「郡の発祥」の解説は、「郡」の解説の一部です。
「郡の発祥」を含む「郡」の記事については、「郡」の概要を参照ください。

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