選挙戦の流れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/17 07:54 UTC 版)
「2012年アメリカ合衆国大統領共和党予備選挙」の記事における「選挙戦の流れ」の解説
注目の初戦となる1月3日のアイオワ州は、ロムニーとサントラムの大接戦となった。当初は8票差でロムニー勝利と伝えられたが、その後の再集計で34票差でサントラム勝利に覆された。伏兵サントラムの健闘は驚きをもって迎えられた。一方、同州で6位(得票率5%)に終わったバックマンは、選挙戦からの撤退を表明した。 続くニューハンプシャー州はロムニー、サウスカロライナ州はギングリッチが制するという混戦模様に。また、撤退を表明したハンツマンがロムニー支持、ペリーがギングリッチ支持を打ち出した。この他にも、候補者の一人だったハーマン・ケインがギングリッチ支持、ドナルド・トランプがロムニー支持を表明するなど、ロムニーとギングリッチの2人を軸に今後の選挙戦が展開されると予想された。 世論調査で「ギングリッチ優位」という結果も出始めたが、フロリダ・ネバダ両州をロムニーが制し、再び流れを引き寄せる。ところが、2月7日のコロラド・ミネソタ・ミズーリの3州はすべてサントラムが勝利するという予想外の結果となり、全米メディアにも衝撃を与えた。これは保守層からロムニーに対する不満の表れと受け止められた。 一気にサントラムに流れが傾き、支持率でもサントラムが優位に立つことが多くなってきたが、その後の各州では大量の資金を注ぎ込んだロムニーが立て続けに勝利。ただ、サントラムも必死に食い下がり、得票率で大きな差をつけることは出来ず、獲得代議員数でも差は広がっていない。 迎えた3月6日の「スーパーチューズデー」では10州で予備選・党員集会が行われ、ロムニーが6勝、サントラムが3勝、ギングリッチが1勝という結果となった。10州の代議員419人のうち、ロムニーが約220人、サントラムが約90人、ギングリッチが約70人、ポールが約20人を獲得した。過半数を制したロムニーが優位に立つ展開となった。保守票の分散による共倒れを懸念したサントラム陣営が、ギングリッチ陣営に対して「予備選からの撤退」を求めたが、ギングリッチ側がこれを拒否。当面は4人による争いが継続されることとなった。 続く3月10日の4州の党員集会では、保守地盤のカンザス州でサントラムが圧勝。しかし、グアム・北マリアナ諸島・ヴァージン諸島の3区は手堅くロムニーが抑え、代議員数でほとんど差は付かなかった。3月13日のアラバマ・ミシシッピの南部2州では、サントラム・ギングリッチ・ロムニーが得票率30%前後で争う接戦となり、僅差で2州ともサントラムが制した。同日のハワイ州とサモアではロムニーが勝利したため、ここでも代議員数での差は付かなかった。3月18日のプエルトリコの党員集会では、ロムニーが得票率80%を超えて圧勝し、獲得代議員数を500人に乗せた。 3月20日の大票田・イリノイ州(オバマ大統領の本拠地)ではロムニーが快勝。続く南部・ルイジアナ州ではサントラムが圧勝したが、ロムニー優位の情勢は変わっていない。また、共和党内からは長期戦による分裂を避けるため、早期決着を求める声が強まってきている。ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領やマルコ・ルビオ上院議員など共和党の実力者が相次いでロムニー支持を表明し、候補者一本化を求めた。 4月3日のメリーランド州・ウィスコンシン州・ワシントンD.C.の3戦すべてでロムニーが完勝し、指名獲得に弾みをつけた。 4月10日、サントラムが選挙戦からの撤退を表明した。 5月2日、ギングリッチが選挙戦からの撤退を表明した。
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