道路除雪の機械
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 23:35 UTC 版)
道路除雪は用途や規模に応じて、次のような機械を用いて行われる。 「冬季作業車両」も参照 除雪トラック大型トラックの前部に排土板(スノープラウ)を装備したもの。主に高速道路や国道や都道府県道の幹線道路で、連続して高速で雪を路側に排除する際に用いる。8ナンバーの特種用途自動車。 ロータリー除雪車車体前部に横向き水平の軸を持つオーガで雪を掻き込み、ブロワーで上方向に雪を飛ばす。吐出口の向きを変えることにより、雪を路側や路外に飛ばしたり、運搬排雪のダンプトラックに積み込んだりする。9ナンバーの大型特殊自動車。 除雪ドーザ(装輪式)排土板(スノープラウ)またはバケットを装備したホイールローダーなど。市町村道や私道などの生活道路や駐車場、交差点の多い市街地などに広く用いられる。0ナンバーの建設機械(自動車抵当法第2条但書に規定されている大型特殊自動車)を冬季に除雪に流用するのが一般的。 除雪ドーザ(装軌式)ブルドーザーなど無限軌道を持つ整地用建設機械。地盤の状態が悪く、装輪式除雪ドーザでは踏ん張りが足りないような場面で用いられる。また、装輪式車両に比べて小廻りが効くことから、小型の車両が住宅地の狭い路地の除雪に用いられることも多い。しかし、長距離の道路上の移動に制約がある上、装軌式の走行装置は舗装路盤を痛めるため、日常の除雪ではあまり一般的ではない。 昭和30年代後期頃までは、旧陸軍の戦車から砲塔を外して排土板を装着した車両が除雪ドーザとして使われていたという例もある。 除雪グレーダー(高速圧雪整正機)車体下部にスクレイパーを持つ重量車。路面整正に用いる。 バックホウ(油圧ショベル)傾斜地や入り組んだ場所の雪を掻き出したりするために用いる。 小型除雪車歩道などを除雪する小型のロータリー除雪車や、小型特殊自動車のミニショベル等。 凍結防止剤散布車車両後方に散布装置を備え、積載している凍結防止剤等を散布しながら走行するトラック。多くは8ナンバーの特種用途自動車。 ダンプカー運搬排雪などで雪を雪堆積場などへ運ぶトラック。多くは夏季に土砂を運搬している貨物自動車運送事業者の1ナンバーの車両を流用しており、荷台アオリに差し枠を入れて側板を取り付けてかさ上げしているものが多い。北海道トラック協会では行政や道路管理者との協議の上、この側板の高さを左60cm、右80cmとする取扱要領を自主制定している(左側を低くしているのは積み込みを容易にするため)。 国道を除雪する北海道開発局のクオン除雪車 日本除雪機製作所 HTR202型ロータリー除雪車 マルチプラウを装備した除雪ドーザー 作業中の除雪グレーダー 作業中の歩道用ロータリー除雪車 総輪駆動の除雪ダンプカー 差し枠を入れて排雪仕様になったダンプカー
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