輪廻と業とは? わかりやすく解説

輪廻と業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 05:06 UTC 版)

ミリンダ王の問い」の記事における「輪廻と業」の解説

ミリンダ王は、ナーガセーナ長老に、「輪廻転生によって、改組回帰していくものは、何なのか」と問う。ナーガセーナ長老は、「現象個体」であると答える。 ミリンダ王は、「それでは今、現にあるこの現象個体そのまま改組回帰していくのか」と問うと、ナーガセーナ長老は、「そうではなく、今、現にある現象個体の善なり悪なりの行為(業)に応じて、それが介入影響した別の現象個体として改組回帰される」と述べる。 ミリンダ王は、両者別の個体であるのなら、現世自分悪行に、来世自分冒されないのではないか指摘すると、ナーガセーナ長老は、ある個体から別の個体へと改組回帰が行われる以上、悪行応報冒されずに済むことはないと答える。 ミリンダ王に例え求められて、ナーガセーナ長老マンゴー例えを出す。ある男が、あるマンゴーから実を盗む、持ち主が男を捕まえて王に上訴する、そこで犯人の男が「この男が植えたマンゴーと、自分マンゴー獲ったマンゴーは、別ものなのだから、裁かれ筋合いはない」と弁明する、この男は裁かれるべきだろうか。ミリンダ王は、苗木段階マンゴー結実段階マンゴー切り離して考えることができないのだから、男は有罪裁かれなければならない答える。ナーガセーナ長老は、先程の話も同様であると述べる。 ミリンダ王に更なる例え求められて、ナーガセーナ長老焚き火例えを出す。ある男が、冬に暖を取ろう焚き火をし、消し忘れて立ち去り、他の男の畑を焼いてしまう、畑の持ち主が男を捕まえて王に上訴する、そこで犯人の男が「自分焚いた焚き火と、この男の畑を焼いた火は、別ものなのだから、裁かれ筋合いはない」と弁明する、この男は裁かれるべきだろうか。ミリンダ王は、焚き火段階の火と野火段階の火は切り離して考えることができないのだから、男は有罪裁かれなければならない答える。ナーガセーナ長老は、先程の話も同様であると述べる。 ミリンダ王に更なる例え求められて、ナーガセーナ長老燈火の例えを出す。ある男が、燈火持って露台上り食事とっている内に、その燈火がひさしの(かや)を焼き、家を焼き全体延焼してしまった、村人達が男を糾弾する、そこで男は「自分食事のために用いた燈火の火と、焼いた火は、別ものなのだから、糾弾され筋合いはない」と弁明する、どちらを支持するか。ミリンダ王は、焼いた火はその男燈火から出た火なのだから、村人達の言い分支持する答える。ナーガセーナ長老は、先程の話も同様であると述べる。 ミリンダ王に更なる例え求められて、ナーガセーナ長老は女の例えを出す。ある男が、ある童女ゆくゆくは妻に迎えようと結納金納めて去る、後日その女成人した頃に別の男が結納金納めて婚儀及んでしまった、先の男がやってきて、相手の男を非難するその男は「おまえが結納金納めた童女と、自分結納金納めた成女は、別ものなのだから、非難される筋合いはない」と弁明する、どちらを支持するか。ミリンダ王は、童女成長してその成女になったのだから、先の男の言い分支持する答える。ナーガセーナ長老は、先程の話も同様であると述べる。 ミリンダ王に更なる例え求められて、ナーガセーナ長老牛乳例えを出す。ある男が、牛の飼い主牛乳を瓶一杯買い求め明日受け取と言って預けたまま立ち去る翌日牛乳凝乳変質した頃にやってきて、牛乳受け渡し求め飼い主がその凝乳を渡すと、男は「自分買ったのは凝乳ではなく牛乳だ、さあ瓶一杯牛乳をよこせ」と主張する飼い主は男が買った牛乳凝乳になったのだと弁明する、どちらを支持するか。ミリンダ王は、男が前日買った牛乳凝乳になったのだから、飼い主言い分支持する答える。ナーガセーナ長老は、先程の話も同様であると述べる。ミリンダ王は感嘆する

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輪廻と業

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 08:21 UTC 版)

マハーヴィーラ」の記事における「輪廻と業」の解説

霊魂(六生類)は、生じることもなく滅するともなく永劫輪廻生存繰り返し、本来は定まった形のないものだと把握される輪廻は、汚れたのである業が霊魂流れ込むことによって起こる。業とは、身・口・意によってなした行為のことであり、それによって微細な物質霊魂流れ込んで輪廻生存繰り返されるのである。したがって、すでに流れ込んでしまった前世からの古い業を苦行によって滅ぼし新しい業が流れ込まないようにすることができれば輪廻終わり解脱へと至る。 業とくに悪業には物理的な重さがあり、悪業多く含んだ霊魂は、繋縛(けばく)を受けて霊魂が本来もつ上昇性が妨げられ地獄畜生人間神々4つの世界の境をさまよう悪業はなはだし場合はしたがって死後地獄堕ちる解脱した霊魂には繋縛がなく、上昇性は妨げられない善行誓い守った生活を送ることによってこの上昇性を解放すると、霊魂世界の頂にたどり着いて平安境地たる極楽世界達することができる。

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