軍縮条約と軽巡洋艦とは? わかりやすく解説

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軍縮条約と軽巡洋艦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 05:25 UTC 版)

軽巡洋艦」の記事における「軍縮条約と軽巡洋艦」の解説

巡洋艦位置づけ第一次世界大戦後軍縮条約によって大きく変化した1921年ワシントン海軍軍縮条約主力艦(戦艦および巡洋戦艦)の保有建造制限主目的とし、巡洋艦基準排水量10,000トン以下で砲口8インチ(203mm)以下のものと定義して保有制限の対象外に置いた。しかし、このことが巡洋艦に準主力艦としての地位与え結果となり、今度は、基準排水量10,000トン砲口8インチ(203mm)の上一杯巡洋艦(条約型巡洋艦といわれる)の建艦競争が始まることとなった。 これをさらに制限しようとしたのが1930年ロンドン海軍軍縮条約である。ロンドン条約では、砲口径6.1インチ(155mm)超過8インチ(203mm)以下の巡洋艦を「カテゴリーA」、砲口径6.1インチ(155mm)以下の巡洋艦を「カテゴリーB」と定義した以後前者重巡洋艦(Heavy Cruiser)、後者軽巡洋艦(Light Cruiser)とする呼称一般的となった日本では条約の「A、B」が「甲、乙」と訳されたため、当時は甲巡、乙巡とも呼ばれた)。どちらの場合ワシントン条約同じく基準排水量10,000トン以下とされた。 概要述べた通り元来軽巡洋艦装甲巡洋艦が対をなす存在であった。しかし、軍縮条約の頃には装甲巡洋艦過去艦種となり、軽巡洋艦重巡洋艦が対をなす存在となった。ただし、軽巡洋艦重巡洋艦区分する際の基準砲口径のみであったため、その名に反して軽巡洋艦の方が「重く」、重巡洋艦の方が「軽い」場合もある。事実日・米・英の三ヶ国が基準排水量10,000トンの上一杯になるように建造した大型軽巡洋艦一部重巡洋艦基準排水量凌駕していた。 また、日本では155mm砲装備軽巡洋艦として他国通告し建造開始した艦において、その計画段階から条約脱退後は203mm砲に換装することが予定されいたものがあり、この換装予定機密事項であった最上型重巡洋艦は、これに従い155mm三連主砲塔を持つ姿で竣工し条約脱退後に203mm連装砲に換装した。利根型重巡洋艦は、建造途中条約脱退したため、竣工時点で203mm連装砲を装備した。どちらにおいても日本は203mm連装砲への換装他国通告しておらず、公式の分類上は第二次世界大戦終戦まで軽巡洋艦(二等巡洋艦)であり続けた

※この「軍縮条約と軽巡洋艦」の解説は、「軽巡洋艦」の解説の一部です。
「軍縮条約と軽巡洋艦」を含む「軽巡洋艦」の記事については、「軽巡洋艦」の概要を参照ください。

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