軍艦2隻追加購入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/12 02:20 UTC 版)
当時チリとアルゼンチンは海軍拡張競争をしており、アルゼンチンがイタリアから装甲巡洋艦4隻を購入、さらに2隻を追加して艤装中であった。チリはこの巡洋艦6隻に対抗すべくサー・エドワード・J・リード(Sir Edward James Reed )設計による戦艦『リベルタード』(Libertad )と戦艦『コンスティトゥシオン』(Constitución )をイギリスに発注していた。ところが両国は予算難から協定を結んで競争を中止しようとしたため、ロシアに買収されるおそれが出て来た。このことから日本は戦艦『ペレスヴェート』とその同型艦に対抗させるために駐英公使を通じて購入交渉を始めたが、ロシアの妨害が激しくまとまらなかった。イギリスは中立同盟国の立場からこれを自国海軍用に買収し、戦艦『トライアンフ』及び戦艦『スイフトシュア』とした。 日本は勅令による緊急支出をもって1600万円を充当し、イタリアで建造中であった巡洋艦『リヴァダヴィア』(Rivadavia )、巡洋艦『モレノ』(Moreno )をアルゼンチンより購入し、巡洋艦『春日』、巡洋艦『日進』と命名した。この2隻は日露開戦直後の明治37年3月16日に日本に到着、主力艦の不足を補う重要な活躍をした。なお両艦の回航に当たっては日英同盟に基づき、英国政府が全面的に有形無形の支援を行ない、ロシアの妨害あるいは拿捕・攻撃の企図より守り抜いた。
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