語彙の増加と品詞とは? わかりやすく解説

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語彙の増加と品詞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 05:59 UTC 版)

日本語」の記事における「語彙の増加と品詞」の解説

漢語日本語取り入れられ結果名詞サ変動詞形容動詞語彙が特に増大することになった漢語活用しない語であり、本質的に体言名詞)として取り入れられたが、「す」をつければサ変動詞(例、祈念す)、「なり」をつければ形容動詞(例、神妙なり)として用いることができた。 漢語により、厳密な概念簡潔に表現することが可能になった。一般に和語一語が広い意味で使われる。たとえば、「とる」という動詞は、「資格をとる」「栄養をとる」「血液をとる」「新人をとる」「映画をとる」のように用いられる。ところが、漢語用いて、「取得する取得す)」「摂取する」「採取する」「採用する」「撮影する」などと、さまざまなサ変動詞区別して表現することができるようになったまた、日本語の「きよい(きよし)」という形容詞は意味が広いが、漢語用いて、「清潔だ清潔なり)」「清浄だ」「清澄だ」「清冽だ」「清純だ」などの形容動詞によって厳密に表現することができるようになった外来語は、漢語ほど高い造語力持たないものの、漢語同様に、特に名詞サ変動詞形容動詞部分日本語の語彙豊富にした。「インキ」「バケツ」「テーブル」など名詞として用いられるほか、「する」を付けてスケッチする」「サービスする」などのサ変動詞として、また、「だ」をつけて「ロマンチックだ」「センチメンタルだ」などの形容動詞として用いられるようになった漢語外来語増加によって、形容詞形容動詞勢力逆転した元来和語には形容詞・形容動詞ともに少なかったが、数の上では、形容詞形容表現中心であり、形容動詞がそれを補う形であった『万葉集』では名詞59.7%、動詞31.5%、形容詞3.3%、形容動詞0.5%であり、『源氏物語』でも名詞42.5%、動詞44.6%、形容詞5.3%、形容動詞5.1%であったいずれも異なり語数)。ところが、漢語外来語語幹とした形容動詞漸増したため現代語では形容動詞形容詞上回る至っている(「品詞ごとの語彙量」の節参照)。ただし、一方で漢語外来語由来する名詞サ変動詞なども増えているため、語彙全体から見ればお形容詞・形容動詞割合少ない。 形容詞造語力今日ではほとんど失われており、近代以降のみ確例のある新しい形容詞は「甘酸っぱい」「黄色い」「四角い」「粘っこい」などわずかにすぎない一方形容動詞今日に至るまで高い造語力保っている。特に、「科学的だ」「人間的だ」など接尾語「的」を付けた語の大多数や、「エレガントだ」「クリーンだ」など外来語由来するもの近代以降新語である。しかも、新しい形動詞多く漢語外来語語幹とするものである現代雑誌調査によれば形容動詞語種はっきりしているもののうち、和語は2割ほどであり、漢語は3割強、外来語は4割強という状況である。

※この「語彙の増加と品詞」の解説は、「日本語」の解説の一部です。
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