語彙の分析とは? わかりやすく解説

語彙の分析

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 21:18 UTC 版)

語彙意味論」の記事における「語彙の分析」の解説

一つの語や形態素語彙素)が担う意味を意義素という。ちょうど音素音韻論における基本的な単位であるのと同様に意義素意味論における基本的な単位であるという見立てができる。そして音素がさらに弁別素性集まったものと考えられるのと同じように、意義素はより原始的な要素集まり考えることができる。このような原始的な要素のことを意味成分(意味素性意義特徴)といい、このような意味の分析方法成分分析という。これはアメリカ構造主義言語学の意味論であり、親族用語の分析などごく限られた範囲では成果挙げた。意味成分の間の関係を考えなかったこと、意味成分認定基準が明確でなく何が基本的な意味成分であるかが定まらなかったこと、また構造主義言語学における統語論への関心低さから動詞分析方法限界があったことなどがその原因考えられるその後生成意味論によって統語論研究方法数理論理学方法などが取り入れられ語彙分解という分析方法推し進められた。その最も有名な例は英語で'to kill'を'to cause not to be alive'へと分解するのである誤解をおそれずにおおまかに言えばパラフレーズによって語の意味分析するのであるが、重要なのはCAUSENOTBEという要素それぞれ述語として項をとり、さらに項として他の述語を取ることで階層構造をなすということである。さらにこれらの述語一般的なものであり、これらの組み合わせ自然言語述語構成できるものである。この考え方は現在もLCS分析引き継がれている。また生成語彙論(generative lexicon)という考え方では特質構造qualia structure)に焦点あてられ様々な意味現象説明する試みなされている。

※この「語彙の分析」の解説は、「語彙意味論」の解説の一部です。
「語彙の分析」を含む「語彙意味論」の記事については、「語彙意味論」の概要を参照ください。

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