試験問題及び合格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 02:13 UTC 版)
「情報処理技術者試験」の記事における「試験問題及び合格」の解説
試験は、ITパスポート試験、情報セキュリティマネジメント試験、基本情報技術者試験がCBT形式であるほかは、すべて筆記試験で行われる。 試験区分により詳細は異なるが、午前試験(多肢選択式)及び午後試験(試験区分によりIとIIに分かれ、記述式又は論述式の両方あるいはいずれかを併用する。午後試験も多肢選択式のみの試験区分もある)が1日間実施される。多肢選択式試験は、マークシート解答方式である。 素点のスコア(選択式は60%が基準、論述式は4段階の評語)により採点結果を示し、すべて合格基準を達する者を合格とする。 ITパスポートについては、全体で60%の他に、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3分野でいずれも30%以上であることも合格基準である(極端に点数が低い分野があると不合格になる)。 記述式が課せられる応用情報技術者、高度試験においては多段階選抜方式(いわゆる足切り)が採用されており、午前試験が合格点に達しない場合は午後試験の採点は行われない。 合格発表は試験区分により異なるが、試験日から2週間~2ヶ月の間に行われ、合格者には経済産業大臣が合格証書を授与する。また、高度情報処理技術者試験のいずれかで不合格であったが、午前I試験で基準点以上だった場合には、後述する午前I試験免除に必要な「午前I通過者番号通知書」が情報処理推進機構より郵送される。 なお、これまでは多肢選択式問題の正式な解答は試験から1週間程度経たないと分からなかったが、2006年度春期試験からは早期化が図られ、多肢選択式問題の解答および問題冊子の閲覧が試験翌日の正午に可能となった。その後さらなる早期化が図られ、2009年度春期試験からは、多肢選択式問題の解答および多肢選択式に限らず全ての問題冊子が試験当日の18時に掲載されるようになった。 国際単位系 (SI) 第8版(2006年)では、「キロ」(kilo,記号:k)や「メガ」(mega, 記号:M)などのSI接頭語を、決して2のべき乗を表すために用いてはならないと定められている。しかし当試験では、前述の通り国際単位系 (SI) にて強く禁止され、かつ、他の国際規格などでも定められていない俗習に従い、「1Mバイト=1,024kバイト,1kバイト=1,024バイト」として計算するように指示される場合がある(基本情報技術者 平成25年秋期 午前 問11など)。また、国際単位系 (SI) の定めに従い「1Mバイト=1,000kバイト,1kバイト=1,000バイト」として計算するように指示される場合もある(基本情報技術者 平成28年春期 午前 問12など)。なお、1024(210)倍毎の接頭辞として、国際規格(IEC 80000-13)にて「キビ」(kibi,記号:Ki)や「メビ」(mebi,記号:Mi)などSI接頭辞と区別できる2進接頭辞が定められているが、当試験にて「キビバイト」(kibibyte,記号:KiB)や「メビバイト」(mebibyte,記号:MiB)などの単位が用いられたことは無い(2020年2月現在)。 国家試験である性格上、特定ベンダーの製品(Oracle Database、Microsoft Excelなど)に依存した問題の出題は禁止されている。そのため、試験に出題されるソフトウェア(DBMS、表計算ソフトなど)はすべて架空(非実在)のオリジナルソフトウェアである。特にデータベーススペシャリスト試験や基本情報技術者試験などでこの傾向が顕著である。また、基本情報技術者試験で出題されるアセンブラ言語の仕様も、実在するハードウェアのアーキテクチャと全く関連性がない、試験専用のCASLⅡが採用されている。
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