衆議院憲法審査会での学識経験者の参考人招致
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「第3次安倍内閣」の記事における「衆議院憲法審査会での学識経験者の参考人招致」の解説
2015年6月4日、衆院憲法審査会で与党側推薦の憲法学者の長谷部恭男が「(安全保障関連法案について、)憲法違反。従来の政府見解の基本的論理で説明がつかないし、法的安定性を大きく揺るがす」と発言。長谷部は以前から安倍政権に国民の生命を預けるべきではないとの主張をしていた。与党側からは、人選ミスだとして党憲法改正推進本部長の船田元への厳しい批判があがった。自民党などは当初6月4日の衆院憲法審査会への出席を佐藤幸治に要請したが断られていた。 野党側推薦の笹田栄司、小林節も、憲法違反との意見を述べた(ただし小林に関しては、2006年と2013年に集団的自衛権を認めることに賛成していた事実が明らかになっている)。小林は仲間の国を助けるため海外に戦争に行くことは憲法9条に違反することになるとしたうえで憲法9条の改正を訴えた笹田は従来の憲法解釈はガラス細工でぎりぎりのところで保ってきていたものとの見解を述べた。 2015年6月15日、維新の党最高顧問である橋下徹は、自身のツィッターの中で憲法学者らの砂川事件を根拠とする違憲主張を否定した。また、労働者派遣法改正案の民主党の反対姿勢に対して維新の党から批判の声があがっていたこともあり、「民主党という政党は日本の国にとって良くない。」とも述べた。 同6月15日、高知市で憲法審査会地方公聴会が開催され、一般公募され各会派の意見を踏まえて選ばれた6人が意見表明を行い、安保法案について5人が反対、1人が賛成の意見を表明した。地方公聴会で高知大学准教授(憲法学)の岡田健一郎は反対の立場から「集団的自衛権に関する解釈変更が許されるなら、『徴兵制は憲法違反ではない』と政府解釈を変更し、徴兵制を導入することも可能ではないか」と指摘。一方、高知県知事の尾崎正直は賛成の立場から「諸外国との協調なくしてわが国の安全は守れない。現在の実情を踏まえた解釈変更は容認されるべきだ」と述べた。
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