色差信号による色信号の復調とは? わかりやすく解説

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色差信号による色(クロマ)信号の復調

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 15:40 UTC 版)

NTSC」の記事における「色差信号による色(クロマ信号復調」の解説

I・Q復調方式によるカラーテレビ受像機放送局から送信されてきた信号全て利用し忠実な色を再現できるが、占有帯域幅が広いI信号占有帯域幅が狭いQ信号伝達速度合わせるための遅延線輪(ディレーライン)及び、EI色度信号増幅回路が必要であると共に回路が複雑で高価になる。(1990年代に、三菱電機から「29C-CZ1」などCZシリーズとして「自然の色」を再現する機能搭載したテレビ発売された。これがICトランジスタ化後、日本国内販売され唯一のI・Q復調方式カラーテレビである。) このため実際に市販され大半カラーテレビでは色信号に関しては3.579545MHzを中心とした±0.5MHzのみを表示している。 真空管時代は、I・QではなくI軸寄り位相X軸、及びQ軸に近い位相Z軸から成る2軸復調主流であったこの方式は、X復調回路から出力されるEX信号をER-EY増幅管の第1グリッドに、Z復調回路から出力されるEZ信号をEB-EY増幅管の第1グリッド送り出す。(EG-EY増幅管の第1グリッドはER-EY、EB-EY増幅管と同様にバイアス抵抗によりアースされているが、X復調回路、及びZ復調回路出力とは繋がって無く入力となっている。)尚、ER-EY、EG-EY、EB-EYの各色差信号増幅管のカソード一点結合しており3管共有カソード抵抗(この抵抗両端生じ電圧EKとする。これは各色差信号増幅管のグリッドに対して-EKとして加わる。)各色差信号増幅管の増幅率をAとすると。色差信号ER-EY出力管の出力電圧は、 -A(EX-EK)=ER-EY (真空管ではグリッドにはマイナス電圧入力するが、プレートからはプラス電圧出力されるため極性逆転起きる。このため色差信号増幅管の増幅率を「-A」とする。)同様に-A(EZ-EK)=EB-EY となる。一方色差信号EG-EY増幅管の第1グリッドにはEXEZいずれの信号入らず共有カソード抵抗により生じた「-EK」のみが入力され、-A(-EK)=EG-EYとなる。(ここで、EK位相はEG-EYの位相一致する必要がある。そのため-EXと-EZ合成ベクトル位相がEG-EYの位相一致する様にX軸及びZ軸設定されている。) これら各色差信号はカラーブラウン管の赤緑青の各色差信号グリッドに加わる。一方カラーブラウン管のカソードには輝度信号極性を±反転させた「-EY信号」が加わる。これはブラウン管の各三色色差信号グリッドに対しては更に極性逆転して+EY信号として加わる。これによりカラーブラウン管内部において、(ER-EY)+EY=ER、(EG-EY)+EY=EG、(EB-EY)+EY=EBの赤緑青の各色信号再現されこれに基づいて三色電子ビーム強さ制御しカラー画面ブラウン管上に再現する。 尚、ICトランジスタ普及するX軸Z軸復調方式から次第直接色差信号のER-EY、EB-EYを復調する「ER-EY・EB-EY 2軸復調方式」が主流となる。この方式では色差信号EG-EYを復調しないがER-EY、EB-EYの各色差信号をEG-EY増幅トランジスタベースに-0.51(ER-EY)-0.19(EB-EY)=EG-EY として入力し再現する。 更にER-EY、EG-EY、EB-EY全ての色差信号直接復調する3軸復調方式もあるが、これはバランス取りにくく不安定なため余り普及しなかった。

※この「色差信号による色(クロマ)信号の復調」の解説は、「NTSC」の解説の一部です。
「色差信号による色(クロマ)信号の復調」を含む「NTSC」の記事については、「NTSC」の概要を参照ください。

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