自動車、オートバイの水温計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:47 UTC 版)
「水温計」の記事における「自動車、オートバイの水温計」の解説
水冷式エンジンにおいては、水温はその車両の適正な走行条件や、適正な燃焼効率を左右する重要な要素である。水温を把握しないまま走行を続けると、過大負荷によるオーバーヒートを招き、最悪の場合はエンジンが破損する場合もある。逆に、極端に水温が低いまま走行を続けるとオーバークールによる排ガス濃度の悪化や、油温不適正による潤滑不良によりエンジン内の摩耗を促進させる結果にもなる。 走行中の水温の急激な変化は冷却系統の重大な故障を示す物でもあり、水温の適正な制御が排ガス浄化や燃焼効率の改善にも寄与する事から、現在では多くの車種に水温計が何らかの形で搭載されている。 一方、オートバイなどでは小排気量のオフロード車などを中心に、水冷式エンジンを搭載しているものであっても水温計を一切搭載していない車種も存在する。この場合は水温計を後付けするか、過負荷走行を行った際にはクーリング走行を行うなどの対応をライダー自身が意識的に実施する必要がある。 計器としての単位は摂氏(北米などでは華氏も用いられる)であるが、後述の機構上の理由により文字盤にはオーバーヒート状態を示すレッドゾーン表記と、完全な暖機完了を示す中間ライン、冷間でのチョーク作動完了を示す下限ラインの表示以外に数字は記載されていない場合が多い。車種によっては水温計上限部分に「H」(Hot)、下限部分に「C」(Cold)表記がされているものもある。一般的には水温計上限部分が摂氏105度前後、下限部分が摂氏70度前後を示している場合が多いとされるが、計器中間付近における指針の動きが必ずしも上限ー下限温度から割り出せる平均数値を正確に示すものではないことに注意が必要である。
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