自傷行為における性器切断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 05:03 UTC 版)
「性器切断」の記事における「自傷行為における性器切断」の解説
本節は治療手段におけるものではないが、医療的内容を含むため、自傷行為およびこれに準ずるものをここにまとめる。 自傷行為は、上記に掲げた本人の嗜好によるものや性転換目的など様々な理由が存在するが、特に小児の場合、それがいかなる理由によるものであったとしても一般的なガイドラインとしては本人へのヒアリングは行われず、修復手術が手配される。 これは本人が児童である場合の意思決定に関する諸々の理由のみならず、上記諸節にもあるように失血や感染症、尿道狭窄などの生命に関わる危険から救命救急を優先するために現実問題としてヒアリングを行う余裕を持ちえないからである。また、仮に性同一性障害によるものであったとしても、形成外科の観点から材料となる皮膚の欠損を回避する必要が求められ、状況の確定しない時点にあってはいずれにしても整復手術を最優先として行われることになる。 修復手術の方法としては人工ペニスの移殖が第二次世界大戦時の頃に確立しており、時代とともに技術も発達を遂げ、現在では排尿機能だけではなく勃起をさせて性交を行うことも可能なものが存在する。一方、単なる人工物ではなく脚や腕の組織から生成し、自己移殖するという手法が最近では採り入れられている。前者とは異なり、神経縫合を行うことにより感覚も有することができるのが特徴としてあげられる。 切断された部位が損失しているか、もしくは壊疽などの理由によってすでに縫合修復の困難ないし不可能である場合、できる限りの整復が求められる。また、他の人体部位からの自己移殖は、移殖元となる組織の摘出と培養、整形が必要であり、緊急を要する救命治療にあっては止血と尿道確保がまずは優先されるため、こうした処置は保留される。尿道が短くなった分、膀胱をはじめとする諸臓器は外部に接近したことになり、術後も感染症対策は必須となる。また、筋肉が弱体化することにより尿漏れも起こりやすくなり、排出した尿によって雑菌の増殖するおそれも生じる。連続少年切り付け魔事件では、被害者の少年らは長期にわたり排尿後および定期的な患部の消毒を要している。
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