自主再建断念、新会社へ移行
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 22:14 UTC 版)
「北海道北見バス」の記事における「自主再建断念、新会社へ移行」の解説
慢性的な赤字体質に悩む北見バスは1998年(平成10年)2月16日に事業を抜本的に整理する方針を固め、同年5月28日に経営再建計画を発表した。沿線人口の減少やモータリゼーション化の進行による乗客減少、バブル崩壊による関連事業の不振が続き、路線維持補助金を受けてもなお採算割れの状態となっていた。数年来2億円前後の赤字を余儀なくされており、同年3月期の決算では累積赤字額が24億9千万円に達していた。数年後に迫ったバス事業の原則自由化に備えて繰越欠損金の解消目処がつかない赤字体質を脱却させるべく、人員削減など合理化の上でバス事業は新たに設立する新会社へ、不動産事業は関連会社の北見東急ビルに譲渡するとした。 バス事業の新会社移行にあたっては、乗客に迷惑はかけないと路線の減便や廃止は行わないが、このためには第三セクター的な運営を行いたいとして沿線自治体に出資を求めた。経営参画はどこまでなのか、路線維持補助金と二重経費になるといった意見が相次ぎ頓挫。こうした中で同年10月15日に東急100 %出資の北海道北見バス株式会社を設立し同年12月15日に新会社での営業を開始。北見バス株式会社は残務整理後、1999年(平成11年)3月31日をもって解散となった。 関連事業では、北見バス興産が運営する北見東急ストアは網走市内の全店など不採算店舗4店を閉店。北見市内の採算ベースに乗っていた5店舗を札幌東急ストア100 %出資の株式会社北見東急ストアが1998年(平成10年)4月に引き継いだが、2003年(平成15年)1月31日をもって営業を終了した。北見バスが大きく出資する関連会社では、常呂町(現・北見市常呂町)のサロマ湖東急リゾートは2002年(平成14年)3月31日をもって営業を休止した後に株式会社阿寒グランドホテル(現・鶴雅リゾート株式会社)に売却。1989年(平成元年)8月に100 %出資で設立され1994年(平成6年)6月に営業を開始した東急ハーブヒルゴルフクラブは東急が全株を引き取った後、2004年(平成16年)2月に鈴木総本社(現・鈴木商会)に売却。サロマ湖鶴雅リゾート、北見ハーブヒルゴルフクラブに改称され現在も営業を続けている。
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