編成内に冷暖房用電源装置を有するもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/29 14:01 UTC 版)
「電気暖房 (鉄道)」の記事における「編成内に冷暖房用電源装置を有するもの」の解説
この方式では、牽引する機関車に依存することなく電気暖房が可能となる利点があるが、燃料の給油や発電機器などのメンテナンスが必要となる欠点がある。 1958年(昭和33年)に登場した20系は、編成の一端に連結された電源車により、編成内の冷暖房や食堂車調理設備などの電源の一切を供給する集中電源方式を採用した。電源車に搭載したディーゼル発電機より、編成全体に三相交流600Vを供給していた。 その後登場した24系およびJR東日本E26系客車の特急形客車でも、三相交流440Vを発電する電源車を連結した集中電源方式により冷暖房を行っている。また、特急形客車の14系、急行形客車の12系では、床下にディーゼル発電機を装備した形式を編成中に一定の割合で連結して三相交流440Vの電源を賄う分散電源方式により冷暖房を行っている。 なお、直流電化区間のみに運用された20系および24系の一部編成には、パンタグラフを搭載して、架線から集電した電力により動作する電動発電機を併設した電源車(20系・カニ22形)や、電源車の代わりに編成の中間にパンタグラフと静止形インバータを搭載したロビーカー(24系・スハ25形)を連結した列車も過去に存在した。 50系客車は、元々蒸気暖房または後述の電気機関車から暖房用電源の供給を受ける電気暖房であったが、北海道旅客鉄道(JR北海道)510系「ノロッコ号」用客車および九州旅客鉄道(JR九州)のSLあそBOYとSL人吉用の客車については、本方式による電気暖房を行うためディーゼル発電機搭載改造を実施している。
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